24x24mmサイズ ましかくカメラへの改造

 このままでは24x24mmサイズのカメラ沼にハマってしまいそうなので、立ち止まって考えてみた。このような古いカメラの場合、逆光には弱いとか、画像が眠いとか問題がいろいろありそうだ。また、目的は現行の35mmのフィルムで24x24mmサイズの写真がほしいだけで、クラカメが欲しいわけではない。現行のカメラに24x24mmサイズのマスクがつけられれば、そのカメラの性能のまま、真四角サイズの写真が撮れるわけだ。さらに、レンズ交換ができるカメラなら、画角も変えられることになる。実際、それを試している人たちが2000年代初めにはいた。

 「手持ちのカメラで、ましかく写真!」は黒い紙のマスクで、真四角写真が撮れることを紹介している。しかし、これは半永久的な改造ではない。
 Canon AF35ML ましかく写真用に改造では磁気カードでマスクを作りテープで貼り付けている。しかしテープで貼り付ける方法は、時間がたつにつれ問題が出る恐れがある。
 EOS650 SQUARE : 24mmx24mm正方形フォーマットカメラへの改造も、マスクとフィルムが接触するという点で問題がある。

 そこで、最終的に参考になりそうなのが、Nikon EM スクエアフォーマット化
このページでも、磁気カード(テレフォンカードや図書カード)でマスクを作っているが、設置する場所が違う。カメラの機種によって現状のマスクのすぐ下に、カードが入るような狭い隙間があるものがある。そこに磁気カードで作ったマスクを滑り込ませる方法だ。この場合、フィルムと接触がない上に、接着テープも使わず、さらにシャッター幕とも接触しない。また、元に戻す場合もマスクを抜くだけ。
なお、こちらが参照元のようだ。ジャンク大帝 ニコンEM

 改造の対象機としては、Bessa-TかCanon FTbを考えたが、マスクを設置する隙間が、Bessa-Tにはあるが、Canon FTbには無い。(追記:Canon nF1には隙間があり。Contax アリアやRXIIにも隙間はあるが、電子シャッター幕が近すぎて、マスクは置けない。) したがって、Bessa-Tが改造の対象となる。ファインダーも四角のマスクを全面につける必要があるが、そんなに問題ないだろう。(例えば、SWCのファイダーには、逆に6×4.5用のマスクがあったりする。この小さな鉄枠が2万円前後するのは理解できないが。) デジタルのRicoh GR(28mm)用の外付けファインダーには真四角の目安の印が四か所付いているので、28mmのレンズを使う分にはそのまま使えると思える。Cosinaの21mmにはSWCのファイダが使えそうだ。こんな改造により、ライカや現代のライカ互換の35mm用レンズでも真四角写真が撮れることになる。また、Bessa-Tはレンジファインダー機で測光はシャッターの前でやっているので、マスクを付けても、測光に影響はない。TTLの一眼レフのファインダーにマスクを置いた場合露出に影響が出るが、ニコンEMはTTLでは無いので問題は無い。

 当然、36枚撮り1本で撮れる枚数は36枚だが、もともと50数枚ぐらいしか取れないのだから問題にはならない。ローライA26で穴のない真四角写真を取るための、パーフォレーションの無いフィルムが現状では手に入らない以上、35mmフイルムで真四角写真を撮るには、この方法が最善の方法と言える。逆に、フィルムの巻き直しの必要は無く、レンズを交換できたり、絞りやシャッタースピードを変えられるというメリットがある。

 36x24mmサイズのネガから750×500ピクセルの画面に引き伸ばしているのであれば、24x24mmのネガを500x500xピクセルの画面に伸ばせば拡大率は同じと言える。結局撮影時にトリミングするか、引き伸ばし時にトリミングするのかの問題となるが、真四角写真の出力を前提とするのであれば、撮影時にトリミングするのが、作者の現場での作者の意図をより伝えることになる。

カメラの体重測定

手持ちのカメラの体重測定をやってみた。(電池無しでの状態)
レンズ交換式だと600gを超えてしまうようだ。

機種 フィルムタイプ コマ サイズ 重量(g)
Ricoh GR1s 135 36x24 180
Contax T3 135 36x24 235
Rollei A26 126 30×30 290
Konica C35 E&L 135 36x24 350
Konica C35 Flashi matic 135 36x24 375
Rollei 35 135 36x24 380
Mamiya Sketch 135 24×24 440
Bessa-T+35mm/F3.5 135 36x24 590
Leica IIIf+35mm/F3.5 135 36x24 640
Contax Aria+35mm/F2.8 135 36×24 745
Leica M2+35mm/F3.5 135 36×24 765
Contax STb+35mm/F2.8 135 36×24 850
Canon FTb+nFD35mm/F2 135 36×24 1040
Contax RXII+35mm/F2.8 135 36×24 1090
Canon nF1+nFD35mm/F2 135 36×24 1130
SONY DSC-T30 デジタル 165
Ricoh GR Digital 2 デジタル 200

36mmフィルム 24x24mmフォーマット カメラ

 このWEBページにリンクのページを付けて、その中を見て行くうちに気になったのが、35mmフィルムで真四角写真が撮れるカメラ。35mmフィルムで真四角写真はフィルム上では24mmx24mmのサイズとなる。戦時中から半世紀前までぐらい作られていたようである。最初に気になったのが『Robot』というカメラ。次に『マミヤ スケッチ』、そして『ZEISS IKON TAXONA』。

『Robot』は最初はメッサーシュミットのガンカメラに利用されたようで、頑丈な作りで、重さも約620g。ちょっとしたお散歩カメラとしては倍ぐらい重い部類に入る。また、このカメラ[I→II→IIa→Star]という感じでモデルチェンジしたようだが、II型まではフィルムの送り側(パトローネ)と受け側に付属のマガジンが必要。IIa型から送り側は不要となり、普通のフィルムが使えるようになっていが、受け側のマガジンは必要。(中古では、マガジンが付いているか要確認。特にフイルム側マガジンはなかなか出てこない。)したがって、II型までは、撮影前にフィルムの暗袋での巻きかえが必要。さらに、IIaまでは巻き戻し機能もないので、これも暗袋が必要。結局、気軽に使えそうなのはStar型だが、あまり市場にでていないようだ。撮れる枚数は、36枚撮りで50枚ぐらいが安全圏のようだ。また、コマの間隔が狭いので、枠を残したプリントには苦労しそうだ。

次に目に入ったのが、『マミヤ スケッチ』。ハーフサイズカメラの先駆けとなったカメラ。ハーフサイズカメラの登場で、発表から1年あまりで駆逐されたようだ。とりあえず普通のカメラのように撮れるが、撮れる枚数は、巻き上げクランクが太いので、24枚撮りフィルムで36枚というのが限界のようだ。このカメラの難点は付属品。まず、①通常の三脚用のネジが付いておらず、変換のアダプタが必要。これが、ヤフオクでは1万円程度で出品されている。また、特注ケースが作られていいたようで、このケースにはこのアダプタまで添付されていたが、現在は在庫無しとなっている。②フィルター径が19.5mmで特注仕様となっている。③フードもはめ込み式のフード(42mm?)となっているため、安いフードが使えない。④フィルムの巻き戻しの手順が難解という記事が多くあるが、理解すれば問題ないだろう。
 ということで、『マミヤ スケッチ』を購入するときには、三脚変換ネジ付きのケース、フィルター、フードがセットになっているものが、あとあとの出費がなくて望ましい。と考えている時に、フードを除くセットが出品されたために、即落としてしまった。ということで、久しぶりのカメラ購入。フードは内径42mmのかぶせ型のようなので、おなじ仕様のCanonのメタルフードをヤフオクで落としてみた。合うかどうかは両方到着してからのお楽しみ。ただし、絞りの設定環がフードの中になるので、ほぼ絞り固定でつかうことになるだろう。

 『スケッチ』を落とした後に気になったのが、『ZEISS IKON TAXONA』。これにはTessar型のレンズが付いているもは、キリットしまった画像になるようだが、Tessar付きは数量は少なそうだ。他に「Novonar Anastigmat」というレンズが付いている個体もあるが、しまった画像を求める人は選ばないこと。『TAXONA』はヤフオクでは比較的安価(1万円前後)で入手できるようだが、もともと巻き上げが重いとか、経年変化でシャッターが固まって弱ってる個体が多そうだ。安い個体は修理不能の場合もあることを前提に購入する必要がありそうだ。

 24x24mmフォーマット カメラの記事は少ないが、それも2000年代の初めの頃の記事だ。その後デジタルに移行したしとも多いのだろう。最近の尋常ではないフィルム価格の値上げは、特にカラーで撮ってる人はフィルムからの撤退を考える契機になっているだろう。カラーネガの趣味が生き残る道も、シネマ用のカラーフィルムの自家現像しかないのだろう。