画面いっぱいに撮るにはかなり寄らないと

 ピンホールカメラでは120°近い画角があるので、画面いっぱいに撮るには、かなり寄って取る必要がある。例えば、この前撮った鬼瓦が思ったよりも小さく写っていて驚いてしまった。そこで、どのくらいまで寄ればよいのか考えてみた。

 とりあえず、画面いっぱいと言っても、計算しやすい90°の画角になるぐらいを考えてみた。例えば撮るものの高さを2m、撮る位置を1m高のところとすると、1m離れた所から取ると、上下が45°づつでちょど90°となる。したがって、撮るものの高さの半分までよれば、90°の画角になる。高さ1mの石像は50cmまで寄る。なので、30cmぐらいの小物は15cmぐらいまで寄らないと、画面いっぱいには写らないことになる。

ピンホールカメラの製品(6×6,6×9)比較

 中判用のピンホールカメラの比較表を作ってみた。これから、6×6、6×9ともに、大半のカメラは2Ev落ちてしまう画角120°(35mm換算で12.5mm)を意識して設計しているようだ。これから外れるMIA 6×6 10mmは、画面の回りはほぼ黒くなるはずで、トンネル効果を前提にした画作り用なのか。ただし、120°で2Ev落ちといっても、平均光の場合であり、外側に光源があれば関係ないことになる。また、Zero6x9やONDU6x9は、6×9の設定で103°(35mm換算で17.50mm)となり、そこまで超広角を意識させない画作り用なのかもしれない。ONDUも同じ画角ということは、超広角は6×9では持て余すのかもしれない。6×9も将来撮る可能性があるのであれば、MIA669 27mmが選択肢か。
 伝説のピンホールカメラである穴ガメも6×7判で焦点距離25mm~28mmとしており、やはり画角120°が基準となっていたようだ。一方Monbetsu 45は、焦点距離が45mmであれば6×9判で画角が96°、35mm換算で20mm程度とそこまで超広角を狙った作りではない。
 いずれにしても、中判フィルムを使うピンホールカメラであれば、焦点距離25mm前後のものが標準的なものとなるようだ。MIA社やRSS社のものであれば新品を直接買っても送料込みで2万円そこそこだろう。(円安が痛い) ZeroImageは木製でありそれらより高くなるが、ZERO2000のベーシックであれば、楽天で2万円で販売されている。ONDUも木製で4万円台となる。個人的にはRSSのシフトレンズの付いたRSS 6×6を試してみたい。Holgaでシフトを試すのもありだろうけど。

【2024/05/09】ONDUを追加して内容を改訂。