TAXONAの教え(II)

 写真左下のOリング(外径8.1mm 内径4.5mm 幅1.8mm)が届いたので、オリジナルのスプールに付けて試したところ、そもそも、スプールが歪んでいて、うまくフィルムが巻けていないことを発見。しょうがないので、長巻フィルムを巻くパトローネに入っている普通のスプールを使うことにした。どうせフィルムは都度テープでとめることにしていたので、フィルムの止め穴が無くても問題はない。ただし、用意したOリングはオリジナルのスプールには合っていたが、このスプールには穴があって固定できない。

 あと、軸の遊び防止用のLR44のケースは柔らかく弱々しいので、PR44が入っていた硬いプラスチックのケースを使うことにした。穴は鉄のタンブラーを焼いて開けた。中心に空いてないけどまぁいいかということで。最初スプールの軸が軸受に入らず、フィルムを入れるのに苦労したが、写真のように、もともと予定してた、パトローネの蓋を巻軸のスプールにそえることでスプールが水平になり、まっすぐ軸受に入るようになり、問題は無くなった。これでフィルムの最後まで巻くことができることを2回確認した。これでやっと試写ができる。

TAXONAの教え

 TAXONAのスプールの問題は有名で対処法はネットで検索すると色々でてくる。
 TAXONAでフィルムは下の写真のように片方をスプールに取り付けて、カメラにセットする。しかし、このスプールが遊びが多くゆるゆるに造られているので、巻き上げ時にこの巻き上げスプールが動き回り、巻き上げが次第に重くなり、最後にはフイルムが切れる場合もある。パーフォレーションが壊れるのはいつものこと。このカメラで最初に対策無しで巻き上げた時には10枚程度しか巻き上げることはできなかった。

 したがって、TAXONAを手に入れた場合は、このように試験用のフィルムで巻き上げの状態を知ることから初めないといけない。実際このカメラでまだ撮影していない。そもそも、フィルムをスプールに取りつける自体も難しく、下の写真の場合はテープでとめている。もともとは、カバーするような止め金具があったようである。
 問題の原因の一つは、スプールの上下についている円盤の半径が小さくて、フィルム室で暴れること。そのために、対策の一つとしては、以下の写真にあるような、フィルムのパトローネについている蓋を、スプールの下にあてがうこと。接着する必要はない。(接着したら、スプールが回らなくなった。)これでもだいぶ軽減される。
【2024/02/04】実はスプールの下側の軸受には間があいていて、この遊びも問題の原因の一因らしい。今日それを埋めるゴム製の「O-リング」(外径8.1mm 内径4.5mm 幅1.8mm )をAMAZONで注文してみた。はまればよいのだけれど。このスプールは、軸受から浮いて、勝手に動き出すことを想定していないのが問題。

 一番の対策が、裏蓋の底にあるスプールの軸受けに、LR44のケースを取り付け、スプールの動きを抑えること。たぶんこれらをカメラ側でやってくれていれば、少しは使いやすいカメラになるのだが。

 この個体の場合上の2つの対策で24枚撮りフィルムで35枚程度の最後まで巻き上げられるようになった。しかし、巻き上げが軽くなることは無い。また巻き上げは、左手の親指でやりたいのだが、重すぎるので、右手の親指で押すしかない。フィルムがないときの軽さとは雲泥の差だ。ストラップ用の金具もないので、3脚穴用のストラップで左手に持って、右手で巻き上げるスタイルとなる。

 そこで思い当たったのがトップが若干へこんでるように思えること。たぶん右手でフィルム巻き上げのレバーを押すときに、左手がボディを支える時にトップに指を置いて力が入るからだろう。

TAXONAを入手

『TAXONA入手』と勢い込んで以下の記事を書いたのはもう2周間前。
早速壊してしまい即入院、明日帰ってくるのでとりあえずUP。
 故障の原因は、巻き上げを繰り返していくうちに、鳴きだしたので、油を少し差してみたら、シャッターまで油が回ってしまったという、あるある事件。もともとスロー側のシャッターの戻りがおかしい時があったので、今回の修理で一緒に治してくれていた。巻き戻しの鳴きも治っていた。
 ロボットもすぐにシャッターがおかしくなっけど、この年代の製品は、一度はシャッター回りを点検修理してもらう必要があるようだ。
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 結局前に予想した通り、ましかくカメラとして、スケッチ、ロボット、そしてタクソナが揃ってしまった。右のフィルターはレンズ保護の代わりについていた緑のフィルター。レンズキャップはアマゾンに代用品があったので注文した。右下のネジは別途購入した3脚ネジを変換するアダプター(3/8 to 1/4)。最初8mmを注文していたらはみ出てしまった。 4mmぐらいの短めがいい。レンズはTessar 37.5mmF3.5。TAXONAには他にNOVAR-ANASTIGMAT 35mm F3.5付きがあるが、小型カメラではっきりした写りを望むなら、やはりTessarが原則。

 しかし、このタクソナは有名なスプールの形状の問題により、フィルムの巻き上げに問題がある。このカメラも試験用のフィルムで何もしないで巻き上げたところ10枚目程度でストップ、それ以上巻き上げられなかった。そこでネット情報どおり、スプールを受けるバーに、LR44の電池ケースの中央に穴をあけ、写真のように置いたところ、どうにか最後まで巻き上げ可能となった。昔のネットの無い時代はどう対処していたのだろう? 外見はかっこいいのだけど。

 また、巻き上げは、正面右側の猫の手を下げて行うが、フィルムを入れた時の巻き上げは恐ろしく重いので、24枚撮りぐらいのフィルムでゆるく巻いてあるやつが必要と思う。それで、24mmx24mmが30数枚撮れることになる。しかし、このカメラを使うと腕力が鍛えられると思うほどの巻き上げの重さだ。これで写真を残しているひとたちはよほど撮れ味に気に入ってるのだろうか。そもそも、写り以前に、フィルムの巻き上げに苦労するカメラってなんなんだろう。外見はかっこいいのだけど。

スケッチとロボットの試し撮りの現像あがり

吊るした状態で、左がスケッチ、右がロボット。露出計はセコニックのL-308Bを使用。右のネガはリールに巻き込むのに若干問題があったようだ。

とりあえず絞りとシャッタースピードはどちらも正常のようだ。ロボットのフードは深いようだったけどケラレは無い。スケッチのコマ間は揃ってない個体のようだ。ロボットのコマ間は狭いのでフィルムを切るのに苦労しそうだ。

【スキャン結果の追記 2023/09/29 23:00、2024/01/18修正】
以下の写真はロボットのネガをスキャンしただけのもの。
暗い場所に加え、目測なのに結構合ってる。被写界深度が深い。
そして立体感。これまで、この被写体を撮ったなかでは一番の写り。
結果としては、ロボットの圧勝というところ。
小型カメラでは、やはりTessar系のレンズは強い。
スケッチも3群4枚構成のテッサータイプと書いてあるプログもあるが、
3群4枚構成だけでテッサータイプと呼ぶのは間違いという例だろう。
スケッチ用の新設計のレンズだったらしいが、なぜテッサータイプに
しなかったのかが逆に不思議。一年で販売中止というのもレンズの
影響もあったのだろう。
ましかく写真としてはロボットの出番が多そう。

【写真UPの追記 2023/09/30 08:45】
スケッチ(2)のリンク
Robot Star Iのリンク

Robot Star I を入手(ましかくカメラ)

きれいな個体が出ていたのでとりあえず入手。RobotはStar以前の機種はフィルムをフィルムマガジンに巻き直す手間がある、この機種はパトローネがそのまま使えるというお手軽機種。レンズ交換ができるが、付いてたレンズはシュナイダーのXenarの38mm/F2.8。ファインダーはフードでケラれるので、コシナの35mm用を使ってみた。シャッタースピードは1/500までついているが、1/250との間が結構硬い。ロボットは経年劣化で1/500が使えない個体もあるようなので、作りに問題があるのだろう。上についてる大きなネジを回しゼンマイを巻くと、12枚まで自動で巻き上げてくれる。当初は20枚ぐらいまでできたようだ。この構成でフィルム込みで700g、重いが手ブレはしなそうだ。とりあえず試し撮りをしてみたが現像はまだ。コマ間が極端に狭いので24枚撮りで40枚程度まで撮れているようだ。スケッチの場合は36枚程度。

この時代のレンズにはフードは必須だが、このレンズのフードの口径は38mmという特殊規格。口径38mmのフードやフイルターはほぼ検索にかからないが、どうにか純正品のフードを見つけた。ただ焦点距離が38mmのレンズにしては、ちょっと深すぎる感じもする。脇についているポッチを押して引っ込めば、フード長さを調節できる設計にはなっている。ましかくなのでOKの感じもするが、試し撮りの現像の上がり次第・・・。【試し撮りの結果では、フードの長さは問題なかった。】

【追記 2023/10/03】
1/500と1/250との間が結構硬いのは、ゼンマイを巻いてチャージした後。チャージする前には普通に回る。しかし、通常チャージした状態で使うので、1/500は使いづらいことになる。

【追記 2024/01/04】
この時代のシャッターは1/250と1/500の間にもう一段バネがついていて、スピードをかせいでいるとのこと。なので基本は1/250を中心に使うのが正解と思う。

マミヤ スケッチ修理品帰る

シャッターが効かずに修理に出していたスケッチがようやく帰ってきた。4ヶ月程度かかったことになる。ケースは買った時についていたもの。三脚アダプタは付いていなかったが、結構タイトに入っているので、抜け落ちることはなさそうだ。しかし、アダプタも別途入手した。基本は前の個体と同じと思うが、試し撮りはこれから。

Mamiya Sketchのレンズの性能

いつも使っているカメラと勝手が違うので、2度目の試し撮りは、絞りをF8固定で、Y1フィルターもつけてやった。結果は3/4ぐらいは良い結果。残りはシャッタースピードが遅いための手ブレでぼやけていそうな感じ。

で、ググってみたら、Mamiya Sketchのレンズをデジカメにつけて試験している方がいた。結果としては、F11がベスト、次がF16とF8、F5.6より下はダメな感じ。思っていたことではあるが、結局、晴れた日の屋外で撮る行楽カメラという、昔のレトロカメラの区分にはいりそうな感じ。ようやく、修理品も帰ってきたのにちょっと、試写の元気がなくなるような情報。

6月分をようやく現像

今月も4本しか撮れなかった。それも試し撮りが2本。
一番右がKonica C35 Flashmatic、その左がMamiya Sketchの試し撮り、その左はFTb_square。どうにかC35の露出計とスケッチのシャッター&絞りは正常みたいで、絵が出ている。1枚飛んでいるのは、バッグのなかで空シャッターを切っていたみたい。スケッチは長巻機で25の目盛りまで巻いたフィルムで36枚撮れていた。スケッチの露出測定はコシナ(VL)の小型露出計を使った。スケッチは絞りを変えるのに、レンズに指を突っ込む形で、ここも面倒な構造。ピント調整も、個体によるのか、白いはっきりしたものでないと2重像が出てこない。FTb_squareは正方形に難があり微調整中。

【2023/07/02追記】
 スケッチのネガをスキャンしてみたが、やはりテッサー系のレンズに比べ、解像度はよくないようだ。C35 Flashmaticは一部光線を引いているコマがあったが、パトローネの問題と思う。写りはC35 E&Lと同じ、露出も同じく精度もいい。

マミヤ スケッチが待ちきれず

 修理終わるのが待ちきれず、マミヤ スケッチの別の個体を手に入れてしまった。フードは前に買っていた、Canonの被せ方式のもの、予定通り内径42mm用がピッタリはまった。このフードには、挟み込み式のY2フィルターも付いていた。重量は、フィルム無しのこの姿で473g。試し撮りは、撮り残しのフィルムが終わってから。

FTbのプリズム移植とましかくカメラ化

 ヤフオクで1000円(+送料1200円)でプリズムが使えそうなジャンクFTbを落としてみた。送料の方が高かったが、電池室になぜかSR43からの電圧変換用のアダプタが残されていて、それなりだった。本体は動いたらどうしようと思っていたが、幸い(?)レンズの絞りと連動しない本当のジャンクだった。とりあえずプリズムは使え、ファインダーもクリアになった。

 ついでにジャンクのファイダーについてた金属フレームを切って、24mmx24mmのフレームとして、プリズムの下の本来のフレームと重ねて置いたのが上の写真。露光計に入る光が弱くなるが、ちょうど、SR44をそのまま使った時のメータの振れ過ぎが相殺され、ほぼ適当な絞り値となった。ちなみに機種はファインダーに速度が表示されない初期型の後期(巻き上げにかしめねじが無い)と思われる。ドナーはねじのある初期型、フレームにも露出計の突起がなかった。

 フィルムの遮光は、FTbにはマスクを差し込む隙間がないので、メトロカードで作った端切れを、窓の両側に両面テープで貼る簡易式にしてみた。光もれを防ぐために、テープをかぶせたが、ここだけが直接フィルムのパーフォレーションの部分に触れるので、若干心配。

 戸棚に放置されてから約6年、ようやく使えるようになったFTb。
 正面からだとこんな感じ。

昨日撮った水神様

やはり石像物はましかく写真がにあう。
エプソンのスキャナのネガキャリアだと、上下が切られるので真四角にならない難点あり。ましかくにスキャンするにはガラスキャリアにはさんでスキャンする必要がある。また、エプソンのオートスキャンだと、ましかくコマでは、フィルムに6コマあっても最後の1コマを読み飛ばしてしまっている。読み飛ばされたコマは、フォーマット無しのプレビューから、切り出す。

50mmでもましかく写真を撮ってみた

今日はズミクロン50mmF2(4th)を付けて試写。こんな感じ(738g)。
黒ボディには、第一世代よりこの方が似合うようだ。
ファインダーはそのままで、丸窓を目安にでアバウトな感じで撮った。
このズミクロン、古い時代のものかと思っていたら現行バージョンで、
これ自体は90年代のもののようだ。

さっそく現像してみた。
いつもは6枚ずつ切り分けるのに気をつかうが、これなら簡単に切れそう。
特にBessa-Tは穴とコマが同期していないので苦労するが、これなら楽。
しかし、スキャンがオートでできなそう。
このネガ見ると、120で撮る機会がますます無くなりそう。