スマホ露出計の補正

 スマホに露出計のアプリをダウンロードして使うことがあると思いますが、スマホの露出計が正しい値を示しているかはわかりません。なぜなら、そのアプリを作成した人は別のスマホのハードを使用して校正しているからです。なので、単体の露出計と比較して校正してみる必要があります。

 私のHDファイヤーにロードした「Light Meter」では露出計とくらべ、1.5Evも低い値がでていました。では、露出計が無い場合は何を使って校正すれば良いか? デジカメと露出計を比べた場合ほとんど差はありませんでした。なので、デジカメと比べればよいのですが、デジカメの場合Ev値を表示をしてくれているものはほとんど無いと思います。そのため、絞り(F)、シャッタースピード、ISO値からEv値を計算するソフトを作ってみました。これで計算したEv値とスマホのメータのEv値に差がある場合には補正する必要があります。補正機能はアプリに標準として付いていると思います。

 小型の露出計では精度が出ていないものもあるので、このような方法で比較してみることも必要です。

EV値の計算

普通のカメラで印画紙をフィルムの代わりに使う

 ピンホールカメラでなくても、普通のレンズを付けて、F22ぐらいに絞れば、ISO5の印画紙であれば、貼れた日には1/2秒程度が適正露出となる。なので、フィルムネガを介さずに写真が撮れることになる。ただし撮れた写真は反転しているので、スキャンして白黒反転するか、印画紙を重ねて密着焼きをすることになる。

 また、イルフォードの [ダイレクトポジティブペーパーFB Glossy 4×5インチ 25枚](5,500円)を使えば、ポジの像がダイレクトに出るので、反転転写が必要なくなるようです。なんか色々あって、この世界は奥が深い。

ピンホールカメラでモノクロ写真用印画紙を使う

 フィルムの代わりにモノクロ印画紙を使うことも考えてみた。モノクロ印画紙の感度はフィルム(ISO100)より20倍程度低く、ISO=5程度のようだ。また、もともと感度が低いので、長時間露光による劣化は考えなくてよさそうだ。なので、晴の日(Ev=14,ISO100)に、仮にF200で2.4秒の露光時間の計算結果が出た場合、印画紙を使う場合には48秒程度になる。F値が確定しているのであれば、とりあえず50秒程度で試してみればよい。未確定であればその前後で試すことになる。
計算式としては Ev= (log(1/48) + log(200)*2 + log (100/5))/log2 =(-1.7+4.6+1.3)/0.3 = 14
計算式で把握しておけば、露出計で出る測定値で、露光時間を決めることができる。天気を見て感で時間を決める必要はない。逆にスマホのアプリで時間を決定できるということだ。この例の場合、ISO=5,F=200を設定すれば、状況に応じて時間を設定してくれる。

 印画紙を使った場合には像が白黒反転しているので、現像して乾燥させたあとに、別の印画紙と密着焼きをして、普通の白黒像に戻す。WEB用だけなら、とりあえずデジタルで反転させる手もある。印画紙を使う場合は、4×5のカメラを使えば、おおげさにはなるが、F値も簡単に変えられ、フィルムホルダーに印画紙を装着するだけで、作業も簡単そうだ。8×10の印画紙なら、4等分すればちょうど4×5のフィルムサイズになる。

 Zero2000も縦7.5cm横8cmに切った印画紙をフィルムの代わりに挟み込めば、簡単に印画紙でも写真が撮れそうだ。こちらは、印画紙の詰め替えを暗箱でやらないといけないが。

【印画紙のISO感度】イルフォード印画紙の説明文では「MULTIGRADE RCペーパーは、フィルム ISO 3~6と同等です。」となっているので、一段の幅がある。例えば晴れの日(EV=14)のF200での露光時間は40秒(ISO6)から80秒(ISO3)の幅がある。

ピンホール用の薄銅板届く

 3月末に発注したピンホール用の薄銅板(0.01mm厚)がようやく届いた。このような特殊なものは全部中国に発注していることになるようだ。2週間以上たつと、発注したときの熱が冷めてしまっている。

 で、カメラ本体に何を使うか思案中。HOLGAはやはり、軟すぎる。4×5+67ホルダは重すぎる。ということで、ハッセルを使えないか考え中。しかし、ボディ前面のカバーに穴を開けるのが大変そう。