デジタル写真も、ノイズを載せてフィルム写真風に見せる現在、フィルム写真の粒状性を、フィルムの銘柄、現像液の種類、現像方法などで、アナログ的に制御する古き良き時代は終わっているのかもしれない。


ノイズを消して、デジタル写真で使っているXXフィルム風ノイズを入れれば、銘柄を替えられることになる。
デジタル写真も、ノイズを載せてフィルム写真風に見せる現在、フィルム写真の粒状性を、フィルムの銘柄、現像液の種類、現像方法などで、アナログ的に制御する古き良き時代は終わっているのかもしれない。
ノイズを消して、デジタル写真で使っているXXフィルム風ノイズを入れれば、銘柄を替えられることになる。
Double-Xのようなシネフィルムは、コダック社が2024年10月から全世界的に映画以外への使用の制限を始めていた。(撮影する映画の、内容、監督、スタッフ等が求められる) これはコダックの経営陣の交代によるものらしい。 なので、切り売り業者への供給はストップしている。(継続するのはシネスティールぐらいかもと) で、今日(2025/01/13)にB&HのWEBを確認したところ、メニューから消えてました。Double-Xは個人購入もできなくなったことになります。
価格的には円安も手伝って6万5千円/400ft (16250円/30m)ぐらいになっていた。年に1or2巻の消費なら、無理にDouble-xでなくても、Delta400/HP5+でも良いのかもしれないと思っていたところだったので、まぁ、しょうがないかな。散歩写真にはFomapan400で十分だろう。ただし、Fomapan400はD&Hでは80数$でKentmere400より高いので、現在の9000円は破格の価格。この値段は今のうちかもしれない。(原価は昔と変わっていないのでしょう。)
Fomapa400一通り試してみた感想。
このフィルムの特徴はやはり「粒子」。透明感を求める撮影には向いていない。逆に、昭和的なレトロな白黒写真を求める人には最適かもしれない。特に街中のスナップには粒状感も効果的だろう。使うときには1/3~1段ISO設定を落として使うことが重要。(コントラストが落ちる分はY2フィルタで補正。)最初からISO400で撮って標準現像をすると、白は飛び、黒は落ちることになり、このフィルムに失望してしまうことになる。そういう意味でも昭和なフィルム。微粒子といわれるFomapan200でよいのではと考えられるが、粒子はあまり減らないようだ。
現像液はD-96(1+1) (たぶんD-76も)では軟調な仕上がりなので、少し現像時間を伸ばしてみることが必要かもしれない。XT-3(1+1)やSPD(1+1)はほどほどの仕上がり。XT-3にこだわる必要はなく、SPDで十分だろう。(以上、現像時間11分@20℃での話) ロジナールでどうなるかも別途やってみる予定。
30m缶の価格が、Fomapan400が9000円、Kentmere400が1万5千円、Delta400/HP5+が2万円前後の現状では、選択肢の一つとして重要だ。1本(36枚巻)あたり450円と1000円(Delta400/HP5+)の違い。特に現状24枚巻にしているので、300円/本ちょっとだ。これに現像液が50円ぐらいで、合計400円/本を切ることになる。
【追記 2025/01/18】現像時間はSPD(1+1)11分@20℃でやったが、とまる氏のように11分@22℃にすると白方向が伸び、コントラストが上がるかもしれない。Y2フィルターもシーンを限らず常用で良いだろう。いずれにせよ、Fomapan400はSPDで良いだろう。しかし、Fomapan400だけで撮っていると、粒子のない写真が物足りなくなるのが心配。
【夕暮れの国分平野の遠景。】
Canon New F-1 with nFD28mmF2 with Y2 Filter Fomapan400(ISO320) Fuji SPD(1+1) 11分 @ 20℃
知らないうちに、10月末に国内のオンラインショップでの35mmフィルムの販売
をやめていたようだ。Kodakからのクレームが入ったようだ。(手巻き対策。)
とりあえずはB&Hで買うことになるので、現在の価格を調べてみた。
本体:$327.50 Shipping:$37.62 Duties & Taxes:$60.26
ここでは、Duties & Taxesは払う必要はなく、
合計:365.25$ x 150円 = 54,787円
さらに輸入通関時に消費税10%が(5,479円)必要。したがって合計:60,266円
コダック国内販売の価格は49,753円だったので、一万円近く高い。
Vision3も同様。事前告知してもらえば良かったのだけど。。
$/円が125円ぐらいまで上がるのを待つしかないか?
現在Double-Xが2巻分、Vision3が3巻分残っているので当分は大丈夫だけど。
【追記 2024/12/14】結局B&Hでも日本向けにはDouble-X&Vision3(35mm) 販売中止したようです。なので、今後日本では入手できないようです。代替え品をゆっくり考えないと。
【追記 2024/12/21】B&Hでは、純個人であれば販売しているという情報もあり。Double-Xを試しに注文しようとしてみたが、サバットで日曜まで休業中だった。月曜にまたトライしてみることに。
1巻消費するのに約半年かかった。400ftは2年かかりそうだ。最近はほとんど24枚撮りで巻いているので余計に消費が遅いようだ。
光線引きの検証のため、白黒フィルムを詰めて試し撮り。やはりカメラ側の問題では無かった。散歩写真
ようやくTAXONAの試写と現像[D-96(1+1)20℃ 9.5分]。どうにか写っていそう。コマ間の重なりもなく、コマ送りは問題なし。厚みのあるプラスチックの軸受のせいか、コマが中央から若干ズレていることが気になるが、そんなに問題ないだろう。コマの間隔はスケッチと同程度の広さ。24枚撮りで34枚撮れた。最初を早く始めればあと2枚程度は増えそう。巻き上げも、右手の親指で巻き上げレバーを押すと、そんなに重くは感じなかった。これであれば普段使いができる。
流石にTessar、予想通りに、はっきりくっきりな画像でした。ただ、本体が軽いのと、シャッターボタンが特殊なので、暗い場所での低速は手ブレが多かった。実際上に張ったネガのコマもブレブレだった。しかし、晴れた日のスナップにはなんの問題もないだろう。
知らなかったけど、コダック社のシネマフィルム、Double-XとVison3が2月1日から5%値上げされたようです。400ftで52,500円になってます。
ちなみに、Try-Xは1月からパッケージ売りが2割ほど値下げされたそうだけど、1本当り3000円程度が2500円程度になっただけで、焼け石に水。白黒フィルムもDouble-Xの一択しかない。これだけ値上げしたら流石に売上は先細りだろう。
前回の試算ではハイドロキンを50gの製品で計算していたために、D-76やD-96が高めに出てました。250gの製品を用いると、両方とも3.8リットル用6,7回分の作成で一回当り1500円程度となります。D-76の代替え商品より300円程度安いです。写真用薬剤の販売停止も進んでいるので、現時点で1万円程度投資しておくと、当分の間白黒現像液の心配がなくなります。
また今回はこのページで紹介されている、阪川式高希釈高鮮鋭現像液というのも試算に入れてみました。このページの著者がロジナールの代用として修正したもののようです。なお、下の表にある処方は「暗室百科」p.64に記載のオリジナル。(1+20の希釈で、一般のフィルムで20℃ 7~10分とある。) これだと、1リットルの原液で80本程度現像できるこおとになり、費用が一桁下がります。無水亜硫酸ソーダが少ないので、尖った結果が出るようです。軟調方向にするには無水亜硫酸ソーダを増やしてみます。いずれにしても、試してみる価値はありそうです。なお、上記HPでは修正を加えているの、処方や温度/時間が違います。
この表で使われている薬品は現在ヨドバシ通販で簡単に手に入るもので、種類も少ないので、揃えておいて損はないでしょう。
現時点での現像コストを考えると、D-76/96の場合1500円/3.8リットル、1+1の希釈で現像できる本数は30本、1本当り49円となる。一方、ロジナールは現在100ml/1780円、500ml/4280円。1+50の希釈で1回あたり5ml使うとすると、89円/100ml瓶、43円/500ml瓶。無水亜硫酸ナトリウムを30g/1L加えると、1本当り12円UP。なので、大瓶を使った場合は、D-76/96と同定度の費用。小瓶だと倍近い費用となる。阪川式高希釈高鮮鋭現像液の場合は1本当り10円。ロジナールは使用量も少なく、安い印象があったけど、最近の値上げで、他の現像液とほぼ変わらなくなっている。
【修正 2024/01/23】炭酸ソーダ(炭酸ナトリウム)について「無水」のもので計算していましたが、「一水塩炭酸ナトリウム」(H2O付)が正しく、単価が1050円円から594円に下がり、D-72が2677円/5回から2312円/5回に下がりました。なお、必要量は、(無水炭酸ナトリウム必要量)x1.17=(1水塩炭酸ナトリウム必要量)とのこと。
最初に作ったD-96の1リットルがほぼ無くなったので、追加で2リットル分作成。無水亜硫酸ソーダの在庫が無くなってきたのでヨドバシに注文。Double XとD-96があれば、白黒写真は当分続けられる。ただ、写真現像用薬品も劇物指定され販売中止品が増えてきたのでそちらが心配。