訳ありだったMinolta-16 MG-Sを入手

 やはり画角は広い方がよいということで、同じ16mmフィルムで110と同様の12x17mmの絵が撮れるMinolta-16 MG-Sを入手してみた。とりあえず一番安いやつということで、落とせたのが「動作未確認」の1000円+送料合計で約2000円。最悪、三脚穴で使える金属ストラップだけでもOKということで。フィルムマガジンはMinolta 16のものと同じだ。

 で届いた個体をチェックしたところ、見えるとことで、①シャッタースピードを表示する穴に、上から紙が落ちてきていて、表示が見えない。②カウンターが動いていない。2つの不具合が見つかった。

 この機種はシャッタースピード固定のAEなので、露出計が動いていないと使えない。なので、次にLR44の電池を入れて露出計のチェック。どうにか動いて一安心。シャッター速度は見えないが、回すと4回手応えがあり、とりあえず絞りが一段づつ変化している。使える速度は、1/30,1/60,1/125, 1/250,1/500の5段らしいので、それに応じて動いているということになる。普段は1/125で使えば、設定スピードが見えなくてもどうにか使えそう。F8より下になりそうなら、絞り表示に応じて、スピードダイヤルを動かせばよいだけだ。カウンターはメモしてしのぐことに。あと、このような機種には珍しく、フィルム室にはモルトが貼ってあり、大抵の個体のモルトはボロボロだ。なので、とりあえず、モルトは張り替えた。フィルムのISO値は50~400まで設定可能だ。 

 距離設定はなく、Rokkor 23mm F2.8 (3群4枚)でのパンフォーカスだ。説明書では3.5m(10ft)の固定焦点となっているが、1feetは0.305mなので、3.5m(11.5ft)の誤りだろう。Minolta-16IIの2.5mより1m遠くにあるが、そのかわり4feet(1.2m)撮影用の補正フィルターが内蔵されている。さすがにパンフォーカスで、固定焦点を2.5mに置くのはまずいと考えたのだろう。以下の表は計算値。3m~5mぐらいの範囲であれば特に問題ないことになる。それより近くや遠くは絞った方が良い。

被写界深度 (レンズ:Rokkor 23mm/F2.8 固定焦点: 3.5m)

絞り最小距離(m)最大距離(m)
2.82.75.1
42.46.3
5.62.19.2
81.930.1
111.6
161.3

 あとは試写してシャッターと絞りがまともに動いているか見るしかない。

【追記】結局、シャッターが閉まらない訳あり品だった。