TAXONA試写結果

 ようやくTAXONAの試写と現像[D-96(1+1)20℃ 9.5分]。どうにか写っていそう。コマ間の重なりもなく、コマ送りは問題なし。厚みのあるプラスチックの軸受のせいか、コマが中央から若干ズレていることが気になるが、そんなに問題ないだろう。コマの間隔はスケッチと同程度の広さ。24枚撮りで34枚撮れた。最初を早く始めればあと2枚程度は増えそう。巻き上げも、右手の親指で巻き上げレバーを押すと、そんなに重くは感じなかった。これであれば普段使いができる。

流石にTessar、予想通りに、はっきりくっきりな画像でした。ただ、本体が軽いのと、シャッターボタンが特殊なので、暗い場所での低速は手ブレが多かった。実際上に張ったネガのコマもブレブレだった。しかし、晴れた日のスナップにはなんの問題もないだろう。

Silkypixで再調整

 一旦ボツにしていたコマもSilkypixで調整したらまともになった。2千3百円でも有料ソフトは違う。やはり、カラーネガにはレタッチソフトは必須のようだ。

【追記】Silkypixは 販売キャンペーンが終了したようで、価格は倍以上になっている。

白黒現像に使う薬品

 現時点で白黒現像に使用している薬品は以下です。
 費用は1本あたり現像液が50円で、全部で80円弱と思います。
 定着液はハイパムフィクサーの方が良いとされてますが、現状は以下の通り。

用途 品名 メーカー 価格
(円)
容量
(ml)
希釈率 使用法
現像液 D-96 (コダック処方) 自家処方 1500 3800 1+1 使い捨て
停止液 富士酢酸 富士フィルム 817 1000 30ml/1L 使い捨て
定着液 スーパーフジフィックス-L 富士フィルム 1010 1000 1+2 複数回
水洗促進剤 富士QW 富士フィルム 73 2000 使い捨て
水切り剤 ドライウエル 富士フィルム 356 200 少量 使い捨て

ロジナールを無水亜硫酸ソーダ割りについて

 ロジナールでは3%の無水亜流酸ソーダの水で使ってみたが、コダックの現像液のD-76やD-96ではそれぞれ1リットル当り100gと75gの無水亜硫酸ソーダが処方に含まれている。これを(1+1)で希釈してつかうので、半分になり、濃度としては5%と3.5%となる。したがって、3%のソーダ水はD-96とほぼ同じ処方の濃度になっていたことになる。したがって、ネガの硬軟が無水亜流酸ソーダで決まっているとすると、最初からD-96を使えば良いことになる。D-96はその(3.5%)当りで最高の処方を選んでいるはずだから。
 逆に、D-96から無水亜流酸ソーダを減らすと、硬めの方向に向かうことになるから、それも面白いかもしれない。なお、ソーダ割りの元記事を発見した。

自家現像液試算改訂

 前回の試算ではハイドロキンを50gの製品で計算していたために、D-76やD-96が高めに出てました。250gの製品を用いると、両方とも3.8リットル用6,7回分の作成で一回当り1500円程度となります。D-76の代替え商品より300円程度安いです。写真用薬剤の販売停止も進んでいるので、現時点で1万円程度投資しておくと、当分の間白黒現像液の心配がなくなります。

 また今回はこのページで紹介されている、阪川式高希釈高鮮鋭現像液というのも試算に入れてみました。このページの著者がロジナールの代用として修正したもののようです。なお、下の表にある処方は「暗室百科」p.64に記載のオリジナル。(1+20の希釈で、一般のフィルムで20℃ 7~10分とある。) これだと、1リットルの原液で80本程度現像できるこおとになり、費用が一桁下がります。無水亜硫酸ソーダが少ないので、尖った結果が出るようです。軟調方向にするには無水亜硫酸ソーダを増やしてみます。いずれにしても、試してみる価値はありそうです。なお、上記HPでは修正を加えているの、処方や温度/時間が違います。

 この表で使われている薬品は現在ヨドバシ通販で簡単に手に入るもので、種類も少ないので、揃えておいて損はないでしょう。

 現時点での現像コストを考えると、D-76/96の場合1500円/3.8リットル、1+1の希釈で現像できる本数は30本、1本当り49円となる。一方、ロジナールは現在100ml/1780円、500ml/4280円。1+50の希釈で1回あたり5ml使うとすると、89円/100ml瓶、43円/500ml瓶。無水亜硫酸ナトリウムを30g/1L加えると、1本当り12円UP。なので、大瓶を使った場合は、D-76/96と同定度の費用。小瓶だと倍近い費用となる。阪川式高希釈高鮮鋭現像液の場合は1本当り10円。ロジナールは使用量も少なく、安い印象があったけど、最近の値上げで、他の現像液とほぼ変わらなくなっている。

【修正 2024/01/23】炭酸ソーダ(炭酸ナトリウム)について「無水」のもので計算していましたが、「一水塩炭酸ナトリウム」(H2O付)が正しく、単価が1050円円から594円に下がり、D-72が2677円/5回から2312円/5回に下がりました。なお、必要量は、(無水炭酸ナトリウム必要量)x1.17=(1水塩炭酸ナトリウム必要量)とのこと。

D-96を補充

 最初に作ったD-96の1リットルがほぼ無くなったので、追加で2リットル分作成。無水亜硫酸ソーダの在庫が無くなってきたのでヨドバシに注文。Double XとD-96があれば、白黒写真は当分続けられる。ただ、写真現像用薬品も劇物指定され販売中止品が増えてきたのでそちらが心配。

Vision3 500TのC41初現像 Scan結果

Scanしてコントラストだけ調整した画像。85Bフィルターを使用しているので、青色に転んでもいない。普通に使えるカラーネガフィルムということになる。色目の調整はしていないので、下のGRデジタルの画像に比べると淡い色目になっている。露出が若干オーバ目なのかもしれない。次回はISO500で試してみることに。でも、Vision3 500Tの初撮り/初現像にしてはうまくいったのでは。

Vision3 500TのC41初現像

【国分自衛隊の特攻記念公園に咲く緋寒桜】
撮影/現像データ:Contax Aria+MakroPlanar 60mmF2.8+85BFilter、MarixC41現像液32℃7分、Kodak Vision3 500T(ISO400の設定で撮影)       

Vision3 500TのC41初現像とその手順

Scanしてみないと結果は分からないが、とりあえず像は出ている模様。
パーフォレーションにある傷は、リムジェットの残りを拭いた後、パターソンのリールで巻き直したときに、慣れていなくてついたのではないかと思う。

手順はこんな感じ。
現像液の温度と現像液の時間以外はシビアではない。

①リムジェット層を剥ぐために、重曹溶液(40g/1L@30℃:3~4%、多めかも)の投入後、1分待ってから強めに撹拌。
②水(32℃ぐらい)洗い(2回):この1回めに真っ黒の水が出る。
③(念のため)残りの重曹溶液投入撹拌。
④水洗い(32℃):2回目の重曹溶液ではほぼ水の色変わらす
⑤現像液(32℃)投入。1分撹拌し、その後30秒おきに数回撹拌。:合計7分。
⑥水洗い数回。
⑦停止液(酢酸)投入。1分撹拌。
⑧水洗い数回。最後の水洗は30℃ぐらい。
⑨漂白液投入(25℃ぐらい):1分撹拌し、その後30秒おきに数回撹拌。:合計5分
⑩水洗い数回
⑪定着液投入(20℃ぐらい):1分撹拌し、その後30秒おきに数回撹拌。:合計7分
⑫水洗い数回

⑬フィルムをタンクから出して、食器洗い槽に30℃程度の水をはり、そこにフィルムをつけてかるく洗った後、フィルムを吊るして、リムジェットの残りを取る。(コットンのウエットシートで、フイルム光沢面を3,4回拭く。1,2回目は黒くなる。)新しいウエットシートに黒い汚れが着かないことを確認した後、再度水洗い。この手順でリムジェットが残っている心配はほぼ無い。Youtubeではゴム手袋で手洗いしているのを見かけるが、あれでは洗い残りが出る。ウエットシートで完全に拭き取る方法が正解。なお、これ用に選んだウエットシートは「ママのこだわりベビーウエットタオル」(コットン100%、精製水99%)で400円程度/80枚のやつ。

⑭リールに巻き直す。
⑮水洗促進剤に1分つける。
⑯水洗い:20分(長いかも)
⑰ドライウエルに1分つけて完了。
⑱風呂場で乾燥

なお重曹はダイソーで売ってる食器洗い用の1Kg/100円のやつ。アルカリ水溶液でリムジェット層の接着剤を溶かすのだそうです。現像液、漂白剤、定着液はMarixのC41現像キット(34本用)。現像したフィルムは24枚撮りだったので、20mlの現像液を捨てて、補充液から20ml補充した。

白黒フィルムの現像と違うのは、リムジェット層剥がしと漂白作業のみ。上記手順で結果が良ければ、あまり難しい点はない。手間なのは、現像液を30数℃に上げること。50℃とか高い温度のお湯で湯煎しないと、今の季節では、なかなか液の温度が上がらなかった。現像液を32℃7分で行うのは再現性を上げるため。38℃3分15秒は自動の機械だからできること。現像液を注ぐだけでも2,30秒かかったりする。(パターソン・タンクなら、そんなにかからないかもしれないが・・・)

【追記 2024/02/13】4本現像した結果としては、現像液の温度と時間だけ気をつければ、若干手順は増えるが、白黒フィルムの現像とほぼ変わり無い。まだ試してないが、現像液の温度と時間もそんなにシビアではなさそう。そもそもフィルムのISO設定にかかわらず、同じなのだから。一回1,2本現像するだけなら、低温調理器なんて不要。じゃまになるだけ。

白黒現像液の自家調合のコスト(最新版)

【2023/04/21の書き込みを内容修正しました。】
コダックのD-76とデクトールが日本での販売を終了した現在、アメリカからの通販に頼らざるを得ず、その場合の価格は3.8L用の一袋が3,000円台の後半になっている。これも4~5年前の4倍近い。

 そこで、同等品を自家調合した現時点での製造コストを調べてみたのが下の表。なお、仕入れ元はヨドバシ通販(送料込み)。結果として、D-76同等は3.8L用の袋を6袋作った場合の、1袋当たりのコストが1,700円。現在かわうそ商店(送料込み)でD76同等品が1,870円で販売されいる。また、同等の価格帯にマリックス(3000円以上送料無料)の同等品(1500円/3リットル、2800円/6リットル)があります。D76にこだわるのであれば、処方は変わらないと思うので、これらの同等品を購入すればよいことになる。
 また、デクトール同等は5袋分作ったときの、1袋あたりのコストが2,677円なので、1袋あたり千円弱安いということになる。国内に同等品があればいいが、昔何種類か試した時にデクトールにたどりつた経緯がある。そのときにはまだ、Gekkoの現像液があったが、今はそれもない。さすがに、デクトールの同等品はでそうにない。ただ、印画紙用の現像液の自家調合は、プリントの調子を変えられるというメリットがある。またこれを機会に、【SILVERCHROME BW PAPER DEVELOPER 10L用】(1050円)など千数百円の現像液で試してみるのもよさそうです。温黒調みたいです。冷黒調は最近はなくなりました。ヨドバシ通販でとりあえず買ってみましたが、まだ使っていません

価格表を修正しました。D-96も追加。

D-96現像結果 結構いけるんじゃないか?

どちらも粒状感は無い。
カメラは両方ともにCanon nFTb with FD50mmF1.4ssc
フィルムはKodak Double-X(5222) (ISO250で設定)

(修正なし。ISO250 D-96 1+0 7分@21℃)

暗いところなので、絞り開けて、ピントは浅い。
D-96はこうゆう被写体向きのような感じ。三脚つけて絞り込まないと。
(修正なし。ISO250 D-96 1+1 10分@20℃) 1+0を13枚1本現像した液に、同量の水を加えて1+1にしているが、影響は見えない。