24x24mmサイズ ましかくカメラへの改造

 このままでは24x24mmサイズのカメラ沼にハマってしまいそうなので、立ち止まって考えてみた。このような古いカメラの場合、逆光には弱いとか、画像が眠いとか問題がいろいろありそうだ。また、目的は現行の35mmのフィルムで24x24mmサイズの写真がほしいだけで、クラカメが欲しいわけではない。現行のカメラに24x24mmサイズのマスクがつけられれば、そのカメラの性能のまま、真四角サイズの写真が撮れるわけだ。さらに、レンズ交換ができるカメラなら、画角も変えられることになる。実際、それを試している人たちが2000年代初めにはいた。

 「手持ちのカメラで、ましかく写真!」は黒い紙のマスクで、真四角写真が撮れることを紹介している。しかし、これは半永久的な改造ではない。
 Canon AF35ML ましかく写真用に改造では磁気カードでマスクを作りテープで貼り付けている。しかしテープで貼り付ける方法は、時間がたつにつれ問題が出る恐れがある。
 EOS650 SQUARE : 24mmx24mm正方形フォーマットカメラへの改造も、マスクとフィルムが接触するという点で問題がある。

 そこで、最終的に参考になりそうなのが、Nikon EM スクエアフォーマット化
このページでも、磁気カード(テレフォンカードや図書カード)でマスクを作っているが、設置する場所が違う。カメラの機種によって現状のマスクのすぐ下に、カードが入るような狭い隙間があるものがある。そこに磁気カードで作ったマスクを滑り込ませる方法だ。この場合、フィルムと接触がない上に、接着テープも使わず、さらにシャッター幕とも接触しない。また、元に戻す場合もマスクを抜くだけ。
なお、こちらが参照元のようだ。ジャンク大帝 ニコンEM

 改造の対象機としては、Bessa-TかCanon FTbを考えたが、マスクを設置する隙間が、Bessa-Tにはあるが、Canon FTbには無い。(追記:Canon nF1には隙間があり。Contax アリアやRXIIにも隙間はあるが、電子シャッター幕が近すぎて、マスクは置けない。) したがって、Bessa-Tが改造の対象となる。ファインダーも四角のマスクを全面につける必要があるが、そんなに問題ないだろう。(例えば、SWCのファイダーには、逆に6×4.5用のマスクがあったりする。この小さな鉄枠が2万円前後するのは理解できないが。) デジタルのRicoh GR(28mm)用の外付けファインダーには真四角の目安の印が四か所付いているので、28mmのレンズを使う分にはそのまま使えると思える。Cosinaの21mmにはSWCのファイダが使えそうだ。こんな改造により、ライカや現代のライカ互換の35mm用レンズでも真四角写真が撮れることになる。また、Bessa-Tはレンジファインダー機で測光はシャッターの前でやっているので、マスクを付けても、測光に影響はない。TTLの一眼レフのファインダーにマスクを置いた場合露出に影響が出るが、ニコンEMはTTLでは無いので問題は無い。

 当然、36枚撮り1本で撮れる枚数は36枚だが、もともと50数枚ぐらいしか取れないのだから問題にはならない。ローライA26で穴のない真四角写真を取るための、パーフォレーションの無いフィルムが現状では手に入らない以上、35mmフイルムで真四角写真を撮るには、この方法が最善の方法と言える。逆に、フィルムの巻き直しの必要は無く、レンズを交換できたり、絞りやシャッタースピードを変えられるというメリットがある。

 36x24mmサイズのネガから750×500ピクセルの画面に引き伸ばしているのであれば、24x24mmのネガを500x500xピクセルの画面に伸ばせば拡大率は同じと言える。結局撮影時にトリミングするか、引き伸ばし時にトリミングするのかの問題となるが、真四角写真の出力を前提とするのであれば、撮影時にトリミングするのが、作者の現場での作者の意図をより伝えることになる。

カメラの体重測定

手持ちのカメラの体重測定をやってみた。(電池無しでの状態)
レンズ交換式だと600gを超えてしまうようだ。

機種 フィルムタイプ コマ サイズ 重量(g)
Ricoh GR1s 135 36x24 180
Contax T3 135 36x24 235
Rollei A26 126 30×30 290
Konica C35 E&L 135 36x24 350
Konica C35 Flashi matic 135 36x24 375
Rollei 35 135 36x24 380
Mamiya Sketch 135 24×24 440
Bessa-T+35mm/F3.5 135 36x24 590
Leica IIIf+35mm/F3.5 135 36x24 640
Contax Aria+35mm/F2.8 135 36×24 745
Leica M2+35mm/F3.5 135 36×24 765
Contax STb+35mm/F2.8 135 36×24 850
Canon FTb+nFD35mm/F2 135 36×24 1040
Contax RXII+35mm/F2.8 135 36×24 1090
Canon nF1+nFD35mm/F2 135 36×24 1130
SONY DSC-T30 デジタル 165
Ricoh GR Digital 2 デジタル 200

36mmフィルム 24x24mmフォーマット カメラ

 このWEBページにリンクのページを付けて、その中を見て行くうちに気になったのが、35mmフィルムで真四角写真が撮れるカメラ。35mmフィルムで真四角写真はフィルム上では24mmx24mmのサイズとなる。戦時中から半世紀前までぐらい作られていたようである。最初に気になったのが『Robot』というカメラ。次に『マミヤ スケッチ』、そして『ZEISS IKON TAXONA』。

『Robot』は最初はメッサーシュミットのガンカメラに利用されたようで、頑丈な作りで、重さも約620g。ちょっとしたお散歩カメラとしては倍ぐらい重い部類に入る。また、このカメラ[I→II→IIa→Star]という感じでモデルチェンジしたようだが、II型まではフィルムの送り側(パトローネ)と受け側に付属のマガジンが必要。IIa型から送り側は不要となり、普通のフィルムが使えるようになっていが、受け側のマガジンは必要。(中古では、マガジンが付いているか要確認。特にフイルム側マガジンはなかなか出てこない。)したがって、II型までは、撮影前にフィルムの暗袋での巻きかえが必要。さらに、IIaまでは巻き戻し機能もないので、これも暗袋が必要。結局、気軽に使えそうなのはStar型だが、あまり市場にでていないようだ。撮れる枚数は、36枚撮りで50枚ぐらいが安全圏のようだ。また、コマの間隔が狭いので、枠を残したプリントには苦労しそうだ。

次に目に入ったのが、『マミヤ スケッチ』。ハーフサイズカメラの先駆けとなったカメラ。ハーフサイズカメラの登場で、発表から1年あまりで駆逐されたようだ。とりあえず普通のカメラのように撮れるが、撮れる枚数は、巻き上げクランクが太いので、24枚撮りフィルムで36枚というのが限界のようだ。このカメラの難点は付属品。まず、①通常の三脚用のネジが付いておらず、変換のアダプタが必要。これが、ヤフオクでは1万円程度で出品されている。また、特注ケースが作られていいたようで、このケースにはこのアダプタまで添付されていたが、現在は在庫無しとなっている。②フィルター径が19.5mmで特注仕様となっている。③フードもはめ込み式のフード(42mm?)となっているため、安いフードが使えない。④フィルムの巻き戻しの手順が難解という記事が多くあるが、理解すれば問題ないだろう。
 ということで、『マミヤ スケッチ』を購入するときには、三脚変換ネジ付きのケース、フィルター、フードがセットになっているものが、あとあとの出費がなくて望ましい。と考えている時に、フードを除くセットが出品されたために、即落としてしまった。ということで、久しぶりのカメラ購入。フードは内径42mmのかぶせ型のようなので、おなじ仕様のCanonのメタルフードをヤフオクで落としてみた。合うかどうかは両方到着してからのお楽しみ。ただし、絞りの設定環がフードの中になるので、ほぼ絞り固定でつかうことになるだろう。
【追記】マミヤスケッチのレンズを『3群4枚構成のテッサータイプ』と書いてあるWEBもあるが、多分構成から推定しただけで、その写りは明らかに「テッサータイプ」ではない。「テッサータイプ」で設計したのであれば、設計ミスだ。スケッチの2台の実写の結果から、そのレンズはF8以上に絞らないと解像度が上がらないレンズだ。レンズ構成から誤解しないように。解像度の高い写りを期待するのであれば、スケッチは選択肢には入らない。要注意。

 『スケッチ』を落とした後に気になったのが、『ZEISS IKON TAXONA』。これにはTessar型のレンズが付いているもは、キリットしまった画像になるようだが、Tessar付きは数量は少なそうだ。他に「Novonar Anastigmat」というレンズが付いている個体もあるが、しまった画像を求める人は選ばないこと。『TAXONA』はヤフオクでは比較的安価(1万円前後)で入手できるようだが、もともと巻き上げが重いとか、経年変化でシャッターが固まって弱ってる個体が多そうだ。安い個体は修理不能の場合もあることを前提に購入する必要がありそうだ。

 24x24mmフォーマット カメラの記事は少ないが、それも2000年代の初めの頃の記事だ。その後デジタルに移行したしとも多いのだろう。最近の尋常ではないフィルム価格の値上げは、特にカラーで撮ってる人はフィルムからの撤退を考える契機になっているだろう。カラーネガの趣味が生き残る道も、シネマ用のカラーフィルムの自家現像しかないのだろう。

2インチのコアが届いた

 コダックに注文した2インチ(51mm)のコアが早速届いた。巻取クランクに取り付けてみたのが以下の写真。両脇からガイドで挟んでも、ゆるく回り、固定はされない。きつく巻くには固定する必要がありそうで、テープでとめるとか、なにか考えないと。

【追記】固定方法は、軸になるラベルリワインダの心に爪楊枝を貼ることで、滑り止めになった。(2023/11/25)

白黒現像液の自家調合のコスト

 コダックのD-76とデクトールが日本での販売を終了した現在、アメリカからの通販に頼らざるを得ず、その場合の価格は3.8L用の一袋が3,000円台の後半になっている。これも4~5年前の4倍近い。

 そこで、同等品を自家調合した現時点での製造コストを調べてみたのが下の表。なお、仕入れ元はヨドバシ通販。
 結果として、D-76同等は3.8L用の袋を6袋作った場合の、1袋当たりのコストが1,844円。現在かわうそ商店でD76同等品が1,870円で販売されいるので、D76にこだわるのであれば、この同等品を購入すればよいことになる。【2023/04/26】かわうそ商店の分は品切れになってます。同等の価格帯にマリックスの同等品があります。
 また、デクトール同等は4袋分作ったときの、1袋あたりのコストが2,809円なので、1袋あたり700円前後は安いということになる。国内に同等品があればいいが、昔何種類か試した時にデクトールにたどりつた経緯がある。そのときにはまだ、Gekkoの現像液があったが、今はそれもない。さすがに、デクトールの同等品はでそうにない。。ただ、印画紙用の現像液の自家調合は、プリントの調子を変えられるというメリットがある。

【追記 2023/12/01】D-72で最後の行を臭化ナトリウムとしていたが、臭化カリウム(ブロムカリ)の間違いでした。修正しました。結果2,531円が2,809円にアップしています。これを機会に、【SILVERCHROME BW PAPER DEVELOPER 10L用】など千数百円の現像液で試してみるのもよさそうです。ちょっと買ってみようと思います。

100ft フィルム巻から何本取れるのか?

 100ftの長巻からフィルムが何本とれるのかは、人によっていろいろ違っている。上限が21本、下限が17本ぐらいの感じ。フィルムローダと使い方によって違うのだろう。
 私が使っているAPのフィルムローダはもともと20個のパトローネとセットとなっているため、20個取れるような仕掛けがしてあるようだ。私の場合、面倒なので写真の左上のフィルムカウンターが一周回るたびにパトローネを替えている。その場合、153cmぐらい巻いていることになるようだ。これで20個と少し余る。


 フィルムの一コマのサイズは約3.83cm(23cm/6枚)。36枚で138cmとなるので、予備が15cmある。しかし、カメラのカウンターに合わせて”1″番のコマから撮影すると通常34枚しかとれていない。したがってあと2コマ分の8cm足りないことになる。36コマ撮るには161cmぐらい必要ということになる。

 30.5mで20本取るとなると、1本当たり153cmとなり、APのカウンタ-とほぼ合ってることになる。別のローダでは、36枚の場合、パトローネの巻き込みを30回まわすという指示があるが、これもやってみるとほぼ153cmとなる。したがって、フィルムローダの仕様としては、30.5mで20本とることを基本にしているようだ。36枚撮りたいのであれば、もう1、2回(1回で約6cm増える)まわす必要がある。その場合、取れる本数が1、2本減ることになる。若しくは、-1コマ目と0コマ目も撮ってみれば、今後使えるコマかどうか分かる。(自動で巻き込んで1コマ目から始まるカメラは無理だけど。)

KODAKダブルX B&H経由の購入のメリットは?

 コダック国内販売の価格は現在49,753円。B&Hでの定価は344$、輸送費入れて372.87$。レートを計算すると133.4円。したがって、現在のレートではメリットなし。

 では、1000ftで考えると、国内価格は124,399円。これは49753 x (10/4) = 124,382円から算出されていると思われる。よって1000ft買いも国内販売品はメリットなし。B&Hでは、定価は825.95$、輸送費入れて866.09$。レートを計算すると143.6円。したがって、8%ぐらいのメリットはあるが、長巻10巻分なのでグループで購入する以外これもメリット無し。  

2インチコアにフイルムを巻いた場合の直径

【以下の記事はフィルムの実物に基づき2023/10/02に改訂した。】

コアにフイルムを巻いた場合の計算をしてみた。
(フォントの関係でπ(パイ)とnが同じにみえてますが・・)

フィルムの厚さ:t[mm]
コアの外径:d[mm]
巻いたフイルムの長さ:L[mm]
巻いたフイルムの外径:D[mm]

なおコダックの資料によると、
https://125px.com/docs/unsorted/kodak/EN_ti0912.pdf
によると、kodak double Xのフィルムの厚さは0.114mm
とあったが、実際には別のタイプのDouble Xだった。

厚さを0.114mmで計算した場合、400ftで142mmの直径であるはずだったが、
Double x 5222の実物は160mmぐらいあった。
これから、フィルムの厚さを逆算して0.145mmと仮定した。

一回卷く毎の長さは、
L1=πd
L2=πd + π(d+2t) = π(2d+2t)
L3=πd + π(d+2t) + π(d+2x2t) = π(3d+2x(t+2t))
L4=πd + π(d+2xt) + π(d+2x2t)+ π(d+2x3t) = π(4d+2x(t+2t+3t))
したがってn回目には、
Ln= π(nd+t+2t+3t+ – – + (n-1)t)=π(nd+2xtxnx(n-1)/2)=nπ(d+tx(n-1))

ここで、フィルムの厚さはt=(D-d)/(2xn)なので、関係式は以下となる
Ln=nπ(d+tx(n-1))=nπ(d+(D-d)/(2xn) x (n-1))≒nπ(D+d)/2

① コア25mm(1インチ)に100ftフィルムフィルムを巻いた場合の計算は以下となる。
  Ln=nπ(d+tx(n-1))より、nに対する2次方程式となる。なお、d=25mm,t=0.145mm
  nxnxπxt + nxπx(d-t) - Ln = 0
  ここで、a=πxt=3.14159×0.145=0.4555
  b=π(d-t)=3.14159x(25-0.145)=78.0843
  c=-L=-30500
  これにより、100ft巻くための回数nは、解の公式により、
  n=(-b±root(bxb-4xaxc))/(2xa)=(-78.1816±root(78.0843×78.0843-4×0.4555x(-30500))/(2×0.4555)
   =186.9回
  フィルムの直径はt=(D-d)/(2xn)から、
  D=d+2xnxt = 25+2×186.9×0.145= 79.2mm となる。
  なお、Ln=nπ(d+tx(n-1))=186.9xπx(25+0.145x(186.9-1))=30.5m
  したがって、取手を187回ぐらい回せば30.5m巻けていることになる。

② 2インチ(51mm)のコアで巻いた場合も同様に計算すれば以下となる。
  a=πxt=3.14159×0.145=0.4555
  b=π(d-t)=3.14159x(51-0.145)=159.7657
  c=-L=-30500
  n=(-b±root(bxb-4xaxc))/(2xa)=(-159.7657±root(159.7657×159.7657-4×0.4555x(-30500))/(2×0.4555)
   =137.2回
  フィルムの直径はt=(D-d)/(2xn)から、
  D=d+2xnxt = 51+2×137.2×0.145= 90.8mm となる。
  なお、Ln=nπ(d+tx(n-1))=137.2xπx(51+0.145x(137.2-1))=30.5m
  したがって、取手を137回ぐらい回せば30.5m巻けていることになる。
  これにより、2インチ(51mm)のコアで巻いた場合も、ローダの内径は97mmなので問題ないことになる。ただし、キツめに巻く必要があるだろう。
  実際に137回巻きで4分割したところ、ほぼ当分割されていた。また、100ftフィルムをローダに入れてみたが、ほぼ計算どおりの隙間で入った。したがって、2インチコアに巻く場合には、正確に回数をカウントする必要がある。

③ 参考に400ftフィルムの直径を計算すると(d=51mm、Ln=122m)
  巻いてある回数は
  a=πxt=3.14159×0.145=0.4555
  b=π(d-t)=3.14159x(51-0.145)=159.7657
  c=-L=-122000
  n=(-b±root(bxb-4xaxc))/(2xa)=(-159.7657±root(159.7657×159.7657-4×0.4555x(-122000))/(2×0.4555)
   =371.1回
  フィルムの直径はt=(D-d)/(2xn)から、
  D=d+2xnxt = 51+2×371.1×0.145= 158.6mm となる。
  なお Ln=nπ(d+tx(n-1))=371.1xπx(51+0.145x(371.1-1))=122m

なお、フィルムの厚さ、コアの直径による、フィルムの直径の計算はこのページが有用。

KODAK ダブルX 400ftからの巻直し方法

 KODAK ダブルXは比較的多くの人が写真用に使っているはずであるが、400ftから100ftへの巻直しの器具について説明したHPは少ない。以下のサイトが説明しているサイト。100ftのフィルムローダを400ft用に改造した人もいるが、たぶん数回しか使わないので、それをやる気力はない。ここでは、できるだけ工作を省き、市販の既製品で、400ftから100ftへの巻き直しを対応することを考えてみた。

[400ft->100ft巻直し機]
画伯の雑記 – 2020年11月3日 フィルム巻き機を自作しました。
フィルム巻き直し機を作る 材料・設計編
シネマフィルムをカメラに詰めて海へ
Kodak DoubleXの使い方

[400ft フィルムローダに改造]
画伯の雑記 – 2021年3月24日 400ft巻が入るフィルムローダーを作りました。

 400ftから100ftへの巻き直しは、フィルムのリールを垂直に立てた状態で行う方法と、横にねかせたままで行う方法があるようだ。横に寝かせた場合には、リールを回すのに手間取ると思うので、立てた状態で行う方法にした。基本的には糸巻き車のイメージで考えた。HPでは木工細工で器具を制作しているが、素人が作ったのでは不安定になると思われるので、探したところ、以下の写真のように、プリンタで印刷したラベルのリワインダーというのが3000円ぐらいで売られているのを見つけた。横棒の直径は25mm弱であり、ダブルXの芯の内径25.2mmにちょうど合うことになる。25mm(1inch)はこのようなリールの業界標準規格のようだ。

 空きフィルムパトローネに1本づつ詰める場合には、リワインダーにダブルXのフィルムリールを載せて、フィルムローダについているLクランクの取手(上の写真のフィルムの隣)を使い、パトローネの芯を回すことで、詰めることができる。
しかし、この場合長時間真っ暗ななかで作業することになり、やはり100ftに巻き直す方が現実的である。また、使い切った空の金属パトローネの場合、フィルムを暗闇で継ぐのが難しそうである。リユーズのプラステックパトローネの場合は問題なさそうであるが。(100ft巻からであれば、暗袋でやれそうではある。)

 そこで考えたのが、このラベルリワインダーをもう一台用意して、片側に100ftの芯になるものを付けて、100ft巻く方法。芯の候補としては、直径が38mmと若干大きめではあるがトイレットペーパの芯が良いのではないかと思う。この芯を軸にテープで仮留めすることで、取手を回して巻き取ることができるようになる。2台で5,580円とちょっとした出費だが、工作不要で土台が倒れるとかのリスクが無いところが良いところ。巻き取る長さは正確には測れないが、100ftフィルムローダの内側の直径より若干小さめの大きさ(直径9cm弱)ということになる。

 ただし、100ftフィルムローダの軸の直径は8mmなので、そのままでは15mmぐらいの間が空き下に落ちて、ローダの底をフィルムがこすることになる。したがって、①この15mmを埋める、内径10mm程度、外形35mm程度のドーナツ状のスペーサを作るか、若しくは、②100ft巻を10数mmの芯に巻くように考えるか、どちらかの対応が必要。前者①は36mmぐらいの丸材の中心に10mmの穴を開けてもらうことができればよさそう。後者②は、プラステックの横軸の代わりに、10mm程度の丸材を軸とし、それに下の写真のような取手を付ければ良さそう。芯は厚めの画用紙を丸めて作ればどうにかなりそう。後者の方が、機械工作は必要なさそう。

 期限切れ長巻フィルムを1巻ヤフオクで落としてしまったので、実際に使ってみるのはまだ先になりそう。このラベルリワインダーは、分解も可能と書いてはあるが、固定するつめが折れそうなので、このままの保管が無難だろう。

[追記・結論(2023/04/19 18:09)、修正(2023/04/20 15:00)]
以下のページの情報によると、いつも捨ててしまうので手持ちはないが、100ft巻の長巻フィルムのコアの外径は約25mmとのこと。(当然内径は100ftフィルムローダにフィットする。)
フィルム巻き直し機を作る 材料・設計編
したがって、100ft巻の長巻フィルムの芯(コア)に合わせて、直径25mmより若干大きい100ft巻き直し用の芯(コア)を厚紙で作れば、写真のラベルリワインダにもちょうどはまり、また100ft長巻フィルムの芯(コア)がそのままスペーサとして使えることになる。したがって前者①の案の採用となる。

さらにコダックon line shopには、直径2inch(51mm)内径25mmのコアが121円(送料792円)で売っている。これに巻けば、手作り作業がすべてなくなる。 必要なものは「100ft巻の長巻フィルムの芯(コア)」のみ。ただし、fuji,kodak,ilfordは小さなコアだが、上のHPの情報だとフィルムによってはこの内径の大きなコアに巻いてあるフィルムもあるようだ。Double-Xのフィルムの厚さは0.145mm程度であり、2inchコアの場合、計算により137回巻くことで30.5m巻くことができ、巻いた後のフィルムの直径は91mmとなり、6mmの余裕で巻くことができる。(APのローダの内径は97mm。)ただし、キツめに巻く必要があるだろう。【2023/10/03修正】

結論としては、(1)コダックの2インチ(51mm)のコアを用いる。若しくは、(2)トイレットペーパの芯をたてに割って、「100ft巻の長巻フィルムの芯(コア)」に合わせ、内径25mmより若干大き目の芯を作る。(この場合の回転数は202回。巻いた後のフィルムの直径は71mmとなる。)
そして、パトローネにフィルムを巻く時には、まず100ftのフィルムローダに「100ft巻の長巻フィルムの芯(コア)」を取り付け、その後に、100ftに巻き直したダブルXのフィルムを取り付けることになる。

フィルム現像液

D-76の入手が困難/価格高騰してきたので、現状の価格を比較してみた。
現状では、ロジナール500mlの1+50とFujiの現像液が変わってないだけ。D-76は2年半前より3倍弱。現像液も価格的に厳しくなってきている。スーパープロドールは写真教室ぐらいでしか使ったことがないので、調子がわからない。また現像時間のデータが少ないのも難点。

[2023/04/19]
1)D-76
 1+1 希釈:3400円/(3.8Lx(1+1)/0.25L)=111円/本
 (2023/04/19現在 3,400円に値上げされている。)
 B&Hルートの場合
 1+1 希釈:54.32$/2個x133円/(3.8Lx2x(1+1)/0.25L)=118円/本
2)Rodinal
 1+50希釈(100mLを1本):1780円/(100mL/5mL(1+50))=89円/本
 1+50希釈(500mLを1本):4280円/(500mL/5mL(1+50)) =43円/本
3)T-Max Developer
 (今後入手できない。)
4)ミクロファイン
 1+1 希釈:325円/(1Lx(1+1 )/0.25L)=40円/本
5)スーパープロドール
 1+1 希釈:272円/(1Lx(1+1 )/0.25L)=34円/本

【2023/04/21追記】かわうそ商店にD76同等品がでていた。
 (とりあえず約半額になる)
6)KODAK D76同等品 ARISTA・アリスタ 76粉末現像剤 1ガロン
 1+1 希釈:1870円/(3.8Lx(1+1 )/0.25L)=61円/本
 【2023/04/26追記】品切れになってます。
7)マリックス標準 白黒ネガフィルム現像液 D-76 同等品【1L×6袋】
 1+1 希釈:2800円/(1Lx6x(1+1 )/0.25L)=58円/本

[2020/12/16]
1)D-76
 1+1 希釈:1470円/(3.8Lx(1+1 )/0.25L)=48円/本
2)Rodinal
 1+50希釈(100mLを3本):(990×3+1110)円/(100mLx3/5mL)=68円/本
 1+50希釈(500mLを1本):( 2630+1110)円/(500mL/5mL) =37円/本
3)T-Max Developer
 1+4 希釈:2640円/(1.0Lx(1+4 )/0.25L)=132円/本
 1+9 希釈:2640円/(1.0Lx(1+9 )/0.25L)=73円/本

除湿ボックス(27L)+モバイルドライ(MD-3)長期検証

防湿庫に入れるまでもない4×5の本体とかを除湿ボックスにいれているが、湿度がなかなか落ちない。使っているのは、ナカバヤシのドライボックス(27L)と東洋リビング モバイルドライ(MD-3)の組み合わせ。湿度は最初が50数%まで落ちるが、その後日数がたつにつれてだんだん上がり60%ぐらいで一定。

今日は試しに、昔間違って買ってしまった小型の除湿機を最初入れて50%ぐらいまで落とし、その後MD-3を入れてみたところ、現在40%まで落ちている。MD-3は27Lの箱には容量が小さすぎて、箱を開けて60%ぐらいに上がった湿度を50%ぐらいまで落とすのが精一杯のようだ。

【2023/04/22 15:30】デジタル湿度計:38% アナログ40%
【2023/04/26 10:19】デジタル湿度計:38% アナログ43%
【2023/04/30 14:00】デジタル湿度計:38% アナログ43%(変わらず)
【2023/05/04 15:45】デジタル湿度計:39% アナログ43%(ほぼ変わらず)
【2023/05/26 10:30】デジタル湿度計:41% アナログ46%
【2023/06/05 12:10】デジタル湿度計:43% アナログ49%(上がり始めた)
【2023/06/19 10:34】デジタル湿度計:45% アナログ50%(そろそろ交換?)
【2023/09/08 15:30】デジタル湿度計:56% アナログ60%(交換)

長く見ていなかったけど、結局60%で飽和するようだ。
2ヶ月間隔で50%以下に保てることになる。

【2023/09/08 19:10】デジタル湿度計:40% アナログ41%(再スタート)
【2024/02/18 10:40】デジタル湿度計:43% アナログ56%(乖離が大きい)
 ディジタル湿度計の電圧が1.35まで下がっていたのが原因みたい。電池交換

【2024/02/18 16:30】デジタル湿度計:36% アナログ43%(再スタート)
【2024/03/08 12:00】デジタル湿度計:34% アナログ45% ほぼ変わらず
【2024/03/28 22:00】デジタル湿度計:36% アナログ45% ほぼ変わらず。開封

【2024/03/29 10:30】デジタル湿度計:37% アナログ45% MD-3初期化