Fomapan400 試写感想まとめ

Fomapa400一通り試してみた感想。
 このフィルムの特徴はやはり「粒子」。透明感を求める撮影には向いていない。逆に、昭和的なレトロな白黒写真を求める人には最適かもしれない。特に街中のスナップには粒状感も効果的だろう。使うときには1/3~1段ISO設定を落として使うことが重要。(コントラストが落ちる分はY2フィルタで補正。)最初からISO400で撮って標準現像をすると、白は飛び、黒は落ちることになり、このフィルムに失望してしまうことになる。そういう意味でも昭和なフィルム。微粒子といわれるFomapan200でよいのではと考えられるが、粒子はあまり減らないようだ。
 現像液はD-96(1+1) (たぶんD-76も)では軟調な仕上がりなので、少し現像時間を伸ばしてみることが必要かもしれない。XT-3(1+1)やSPD(1+1)はほどほどの仕上がり。XT-3にこだわる必要はなく、SPDで十分だろう。(以上、現像時間11分@20℃での話) ロジナールでどうなるかも別途やってみる予定。
 30m缶の価格が、Fomapan400が9000円、Kentmere400が1万5千円、Delta400/HP5+が2万円前後の現状では、選択肢の一つとして重要だ。1本(36枚巻)あたり450円と1000円(Delta400/HP5+)の違い。特に現状24枚巻にしているので、300円/本ちょっとだ。これに現像液が50円ぐらいで、合計400円/本を切ることになる。

【追記 2025/01/18】現像時間はSPD(1+1)11分@20℃でやったが、とまる氏のように11分@22℃にすると白方向が伸び、コントラストが上がるかもしれない。Y2フィルターもシーンを限らず常用で良いだろう。いずれにせよ、Fomapan400はSPDで良いだろう。しかし、Fomapan400だけで撮っていると、粒子のない写真が物足りなくなるのが心配。

【夕暮れの国分平野の遠景。】

Canon New F-1 with nFD28mmF2 with Y2 Filter Fomapan400(ISO320) Fuji SPD(1+1) 11分 @ 20℃

鳥インフル

 近年、鴨の飛来が増えてきています。過ごしやすいのでしょう。ここも飛行機の着陸コースなので、韓国同様なのですが、山の上の空港なので高度差があって、バードストライクの話は聞きません。

Formapan400 XT-3 & SPDでの試撮結果(2)

 今日は、F1+FD30mmF2とFTb+newFD30mmF2で同じコマを撮影し、XT-3とSPDで現像しようと思ったのだけど、SPDの方でまた現像ムラが発生。違うカメラと違う現像液なので、原因はプラステック詰替え用パトローネの光漏れと思われる。とりあえず、プラのパトローネに巻いた分4本は消化したので、今度は使用済みの金属パトローネに巻くことに。2台ともローダがふさがっているので、片方無理やり巻いて空けないと。(と思って、ローダを見るとDoubleXがずいぶん残っていることが発覚。あと3巻分あるようだ・・。なので、追加注文は中止。少なくなった時に考えるということで。)

 現像はXT-3(1+1) 11分20℃と、SPD(1+1) 11分20℃で行った。両方とも薄めなので、12分ぐらいで良いのかもしれない。問題点としては、ラチチュードが狭いので、明るい所に合わせると、暗い所は飛んでしまうことになるようだ。

【2024/12/26追記】
 どうにかXT-3とSPDの現像が終わりD96も含め比較してみた。どれも同じ条件でスキャンした取って出しの状態。D96の場合は柔らかな感じで、暗いところも残っている。SPDとXT-Cはほぼ同じで、若干XT-3の方が硬い感じ。両方ともに黒が締まっている。やはり、Fomapan400を使うのは、このコントラストを求めているのだろう。D96では普通のうつりにしかならない。SPDとXT-Cでは1L用で価格差が約1000円あるが、その差はあまりないと思う。SPDとXT-Cはもう少し現像時間を短くしてもよいのではと思う。

左から、ISO200 D96(1+1)10分@20℃、ISO400 SPD(1+1)11分@20℃、ISO400 XT-3(1+1)11分@20℃
左のD96は撮影環境が違う。上半身だけ日が当たってる状態。たぶんD23とかでもD96と同じ感じではないか?なおレンズは左から、newFD35mmF2、NewFD35mmF2(F8,1/1000)、FD35mmF2(F5.6+1/2,1/1000)。

なお、参考までにD96をソフトで調整した後は以下。これと比べると、SPDやXT-3はこれ以上触れられない感じ。

SPD(1+1)の現像例(ISO400)
XT-3(1+1)の現像例(ISO400)
XT-3(1+1)の現像例(ISO400)
D96(1+1)の現像例(ISO200)

Formapan400 & XT-3での試撮結果(1)

 生き還ったF-1にFormapan400を詰めてISO400で試写。それをXT-3 (1+1) 10分@20℃で現像。

 結果は、一目みて薄いという感じ。スキャンしたら足りてそうなコマもあるけど、半分ぐらい透明のコマもあり。第一印象としては、やはりISO200で撮ってXT-3 (1+1) 11~12分@20℃ぐらいの感じか? 3段階露光で済む話ではあるが。

 今日の試写は現像ムラが発生し判断つかず。ムラの無いところは良かったりする。ムラの影響がないのは数枚しかない。これはこれで、良い感じ。結局ISO200で撮り直し、XT-3 (1+1) 10分@20℃か? しかし、Massive Dev ChartではXT-3 (ISO400,1+1) 9.5分@20℃となっているので、ISO400,10分でも以下のように十分のはず。結局、暗いところでは1段+補正ぐらいということか?。ますます、スピードが落ちることになるけど。

ついでにこれも。昨日より明るいので、ピントも深く、粒子もきにならない。とりあえず、ISO400で良いのかもしれない。撮影時は暗くてピント位置が見えていない。


XT-3(1+1)の現像例(ISO400)

現状でモノクロフィルムを選ぶならFormapan 400?

 Double Xが買えなくなったので、早晩フィルムを変える必要があるが、あとTri-xを含め3巻分あるのでちょっと先になる。現状の選択肢だと、Kentmare400の1万5千円と、Formapan 400の9000円というところ。Kentmare400は普通に写りそうなので、取りあえずFormapan 400で試してみて様子をみることになるだろう。問題なければそのままということに。もともと、DoubleXは1巻あたり12,500円だったので、安くはなる。また、一度に5万円というのも負担ではあった。Formapan 400は感度が400出ていないという話もあるので、調整も要りそう。

【追記 202412/18】ポイントが1万ぐらい溜まってたので、Formapan400 1巻(8990円)と相性が良いというADOX XT-3(1280円/1L分)(Xtol同等品)という現像液をかわうそさんへ注文してみた。
SPD(295円/1L分)も使えそうということで、こちらはヨドバシに注文。

現像データはとまるさんのYouTubeによると(Marix400だったりするが)以下のようだ。とりあえずこのへんから調整。
FUJIFILM SPD 22℃ 1+1 11分
ADOX XT-3 20℃ 1+1 10分
費用は、
Formapan400:100ftで18本とれたとして、500円/本/36コマ
ADOX XT-3 :1+1で使って8本分=1280円なので、160円/本
FUJIFILM SPD: 1+1で使って8本分=295円なので、約40円/本

D-96自家製は50円/本ぐらいを想定しているので、XT-3だと100円/本高い。
しかし、DoubleXは5万円/(4×18)=700円/本なので、合計では100円/本安い。SPDでも使えるようだと、200円/本安いことになる。こうなればうれしい。いずれにしても、Formapan400がDoubleXに遜色ない写りをしての話だけど。
なお、D-76 1+1だとFormapan400は標準現像では実効感度ISO125ぐらいしか出ないようだ。なので強めの現像液が必要なようだ。

<Rodinal+フォマパン400の情報>
露出:ISO 200/24° (400の感度が出ない)
希釈・時間:Adox Rodinal 1 + 50、20℃、16分
攪拌:30/60/3(最初の30秒は連続撹拌、以後60秒毎に3回)
(粒状性は悪そう。これに3%の無水亜流酸ソーダのドーピングか?)

面白そうなフィルム、試写だけで暇がつぶせそう・・・。

【追記 2024/12/21】B&Hでは、純個人であれば販売しているという情報もあり。Double-Xを試しに注文しようとしてみたが、サバットで日曜まで休業中だった。月曜にまたトライしてみることに。