コアにフイルムを巻いた場合の計算をしてみた。
(フォントの関係でπ(パイ)とnが同じにみえてますが・・)
フィルムの厚さ:t[mm]
コアの外径:d[mm]
巻いたフイルムの長さ:L[mm]
巻いたフイルムの外径:D[mm]
なおコダックの資料によると、
https://125px.com/docs/unsorted/kodak/EN_ti0912.pdf
によると、kodak double Xのフィルムの厚さは0.114mm
一回卷く毎の長さは、
L1=πd
L2=πd + π(d+2t) = π(2d+2t)
L3=πd + π(d+2t) + π(d+2x2t) = π(3d+2x(t+2t))
L4=πd + π(d+2xt) + π(d+2x2t)+ π(d+2x3t) = π(4d+2x(t+2t+3t))
したがってn回目には、
Ln= π(nd+t+2t+3t+ – – + (n-1)t)=π(nd+2xtxnx(n-1)/2)=nπ(d+tx(n-1))
ここで、フィルムの厚さはt=(D-d)/(2xn)なので、関係式は以下となる
Ln=nπ(d+tx(n-1))=nπ(d+(D-d)/(2xn) x (n-1))≒nπ(D+d)/2
① コア25mm(1インチ)に100ftフィルムフィルムを巻いた場合の計算は以下となる。
Ln=nπ(d+tx(n-1))より、nに対する2次方程式となる。なお、d=25mm,t=0.114mm
nxnxπxt + nxπx(d-t) - Ln = 0
ここで、a=πxt=3.14159×0.114=0.3581
b=π(d-t)=3.14159x(25-0.114)=78.1816
c=-L=-30500
これにより、100ft巻くための回数nは、解の公式により、
n=(-b±root(bxb-4xaxc))/(2xa)=(-78.1816±root(78.1816×78.1816-4×0.3581x(-30500))/(2×0.3581)
=(-78.1816+223.1604)/0.7162=202.4回
フィルムの直径はt=(D-d)/(2xn)から、
D=d+2xnxt = 25+2×202.4×0.114= 71.1mm となる。
なお、Ln=nπ(d+tx(n-1))=202.4xπx(25+0.114x(202.4-1))=30.5m
したがって、取手を202回ぐらい回せば30m巻けていることになる。
② 2インチ(51mm)のコアで巻いた場合も同様に計算すれば以下となる。
a=πxt=3.14159×0.114=0.3581
b=π(d-t)=3.14159x(51-0.114)=159.8629
c=-L=-30500
n=(-b±root(bxb-4xaxc))/(2xa)=(-159.8629±root(159.8629×159.8629-4×0.3581x(-30500))/(2×0.3581)
=(-159.8629+263.1432)/0.7162=144.2回
フィルムの直径はt=(D-d)/(2xn)から、
D=d+2xnxt = 51+2×144.2×0.114= 83.9mm となる。
なお、Ln=nπ(d+tx(n-1))=144.2xπx(51+0.114x(144.2-1))=30.5m
したがって、取手を144回ぐらい回せば30m巻けていることになる。
これにより、2インチ(51mm)のコアで巻いた場合も問題ないことになる。(APのローダの内径は97mm。)ただし、キツめに巻く必要があるだろう。
③ 参考に400ftフィルムの直径を計算すると(d=51mm、Ln=122m)
巻いてある回数は
a=πxt=3.14159×0.114=0.3581
b=π(d-t)=3.14159x(51-0.114)=159.8629
c=-L=-122000
n=(-b±root(bxb-4xaxc))/(2xa)=(-159.8629±root(159.8629×159.8629-4×0.3581x(-122000))/(2×0.3581)
=(-159.8629+447.5589)/0.7162=401.7回
フィルムの直径はt=(D-d)/(2xn)から、
D=d+2xnxt = 51+2×401.7×0.114= 142.6mm となる。
なお Ln=nπ(d+tx(n-1))=401.7xπx(51+0.114x(401.7-1))=122m
なお、フィルムの厚さ、コアの直径による、フィルムの直径の計算はこのページが有用。