自作ピンホールカメラと3Dプリンター

 ピンホールカメラを自作する場合、4×5のフィルムや印画紙用は、箱に穴をつければいいので案外簡単だ。問題は120のロールフィルムの場合だ。フィルムの巻き上げ機構がネックになってしまう。多くの場合、ホルガを改造するか、中判カメラのロールフィルムホールダーを利用することになる。

 ホルガの場合は、基本は6×6の画角で、30mm程度の焦点距離になってしまう。6×6で画角を120°程度とるためには、20~25mm程度の焦点距離が必要だ。これを変えようとした場合は、内部をいじる必要が出てきて、結構大変な作業となる。そして、中判のフィルムホルダーで問題となるのはその重量。重量が1kgを超えてしまう。ホルガ改造品だと300gぐらいので大きな違いだ。

 そこで、日本針穴協会で紹介されているのが3Dプリンターを使ったピンホールカメラの作成。ここでも問題となるのが巻き上げ機構だけど、ホルガの巻き上げトグルを再現すればよいわけだ。3Dプリンターの場合の問題は、設計図ができたとしても、プリント時間が外枠1品だけで10時間ぐらいかかるらしい。しかし、欲しい機能がついたカメラがすぐにできてしまうのは魅力的だ。また一度できてしまうと、改造もかんたんだ。価格も7万円程度で、木製のピンホールカメラを買うと思えばそんなに高くはない。

 こちらはすでに8年まえの記事ですが、アップされているデータを用いた、3Dプリンターでのピンホールカメラの制作例が出ています。

 とりあえずは、木工でできる、ライズ用の穴もついた4×5のピンホールカメラを作ってみる予定。しかし、のこではまっすぐ切れないので、木工用機械の到着待ち。