最近の大判(4×5)の現状

 2000年代にデジタルカメラが市場を独占し始めた頃、最初に絶滅すると思われていたのが大判(4×5)カメラだったが、他のフィルムカメラと同じくまだ生息している。最近の大判(4×5)カメラの現状を調べてみた。

 まずフイルム価格。2004~6年ぐらいに買ったフィルムに付いてるヨドバシの値札を見てみると、Fuji アクロスの4×5シートが20枚で2280円(114円/枚)、Tri-x320が50枚で5280円(106円/枚)なので、一枚100円で買えていた。現在ヨドバシ通販で一番やすそうなのが、デルタ4+/5+の8850/25枚(354円/枚)。T-max100はさらにひどく5万円/50枚(1000円/枚)。調べた中で一番安かったのが、Formapan100の約9000円/50枚(200円/枚)。これは仕入れた時期が早く、これだけ売れ残っているのは評判にもよるものだろう。(とりあえず注文してしまった。) B&HでもDelta100が219$/100枚なので、もろもろ考えると,一枚400円程度になりそうだ。
 結局4×5フィルムも他のフィルム同様値上がりしていた。大判(4×5)の場合に一回の撮影で使うフィルムは数枚~10枚ぐらいだから、カラーフィルムの値上がりと同様のインパクトだろう。

 新しい動きとしては、ロモグラフィーから、4×5のカメラにつけられる Instax Wideフィルムが使える、フィルムバックを約2万円で発売している。Instax Wideフィルムは1660円/10枚なので、一枚あたり166円。でもこれは、本体が2kg以上あり簡単に持ち運べない以上、4×5撮影の時の確認にしか使えないだろう。逆に、開発したロモグラフィーはそこにまだそれなりの需要を見込んでいることになる。

 ヤフオクでもリンホフ2000の状態の良いボディは10万以上しており、そんなに値崩れをしている様子はない。ほかのフィルムカメラ同様、この状況がつづくのだろう。

【追記 2024/04/02】Formapan100最後の一箱だったのか、早速売り切れになっている。


 

4×5フィルムの初スキャン

 ピンホール用に4×5の写真機触っていたら、最初のころの写真が懐かしくなって、4×5フィルムを初スキャンしてみました。普通にスキャンできました。これまでUpしているのは、プリントからスキャンしたものです。

 この写真はリンホフを入手して最初に撮った室内での試し撮りの一枚です(2003/12/15)。レンズは本体についてきたシュナイダーのSymmar 150mmF5.6。このブログで振り返ると、もともとドイツの店からSWCを買ったのだけど、不具合があって返送し、その代わり買ったみたいです。このころは結構ドイツの店から買ってました。
 この頃住んでた横浜の田舎のアパートの室内なので絞りは開放。アオリを使ってないのでピントが浅く、なぜかノートパソコンの前のケーブルあたりにあります。テレビは当然ブラウン管テレビ。ノートパソコンの上には多分ザウルス。その上に当時始まった屋外WiFiサービスのアダプターが見えます。使えるのは通勤途中の駅だけでした。机の下にあるのはVHFのレコーダとCSのチューナーのようです。時代を感じます。この頃は室内もまだ整頓されてました。

 試し撮りと4×5初現像がうまくいったので、下の写真は次の日曜(2003/02/23)に横浜へ出かけ、大桟橋から山下公園方向を写したもの。実際には、金曜日に行ったのが光線引きで再挑戦した結果のようです。氷川丸の左手は今はさら地でガンダムパークになってしまった倉庫群。倉庫の下の白い点はゴミかのようだけど、拡大すると車だった。さすがに大判フィルム。この日の記事をみると4×5で12枚も撮って現像している。元気だったんだ。この頃はまだフィルムもアクロスが1枚100円で、12枚撮っても気にならない時代だったよう。ところで、全くの偶然だけど、『GUNDAM FACTORY YOKOHAMA』は今日(2024年3月31日(日)までの開催だったらしい。

【2023/08/27日写す by GR digital II】

リンホフ ロールフィルムホールダーの使い方

 大昔買ったのだけど、一度も使ったことのない、4×5のカメラで6×7の写真が撮れるホルダー。なかなか使い方を説明したページがないが、Youtubeで使い方の動画を見つけたのでメモ。

 さすがに4×5のフィルムなら現像で疲れるけど、ケントメアなら使ってみたい。けど、4×5のカメラを2kgまで測れるハカリに載せたらどちらも重量オーバしてしまった。

咲かない桜は標本木のみ?

もう満開レベルですね。ようやく鹿児島でも今日、開花宣言がでたようです。

 久しぶりの稲荷神社。九尾の狐はまだいました。シッポはちゃんと9本ありました。タグはなかったので、手編みでしょうか?

Rollei 26Aに使えるフィルム

 知らないうちに、ケントメアのブローニ(120フィルム)が送料込み(ヨドバシ)で840円で売っている。ということは、ブローニフィルムから35mmのパーフォレーション無しのフイルムを切り出すことも、コスト的にはあまり無駄ではない時代に戻っているということになる。昔考えていたHOLGA(120)を使って切る方法をまた考えてみないと。たぶん12~16枚ぐらいのコマ数は撮れると思う。

 しかし、126フィルムは30mmx30mmぐらいで、35mmのましかく写真(24mmx24mm)と余り変わらないので、やる意味があるのか? どうせなら、127フイルムの40mmx40mmサイズでヤシカ44用か?

TAXONAの2号機

 スプールとケース目当てで2台目を入手したけど、予想通りシャッターに粘りがあり、1/100sを中心に遅かったり、開きっぱなしで閉まらなかったりで、即日病院行きになった。Robot starやTaxona 1台目もそうだったけど、このような機種は整備前提(覚悟)で落札する必要があるようだ。たぶんシャッターの構造上、整備なしに50年もたつと、シャッターの板に油やホコリがついて、くっついてしまうのだと思う。
 なお、AXONAのフィルム止めがあるオリジナルのスプールは、フィルム止めが金属なだけで、本体はプラだった。

Ev値の計算式(II)

 Evの計算式は2を低数とする対数で計算していますが、普通の電卓には2を低とする対数のキーはありません。ここでは、具体的にシャッタースピードと絞りからEv値を計算する方法を説明します。

 まず対数の計算式として、普通の電卓にも付いている10を低数とする対数で計算すると以下の式となります。
log2(x)=log10(x)/log10(2)

 これを使って、例えばISO100のフィルムを使って晴れた日(Ev=14)に1/125sとF11で写真を撮った場合のEv値の計算は以下となります。
 Ev(晴れた日) = log10(125)/log10(2)+log10(11)/log10(2 )x2
        = 6.97+6.93=13.9

 絞りの方を2倍しているのは、F値は半径に比例していますが、明るさは面積に比例するからです。この計算により、(1/ISO値)のシャッタースピードとF11が、晴れた日の設定で良いことが分かります。
また、ISO400の場合には、log2(400/100)=log2(4)=2だけEV値が高くなります。

ピンホールフイルムカメラでビルの夜景を撮るには

 工場夜景のような、ビルの夜景のEv値はISO100でEV=4ぐらいのようです。したがって、F138のカメラでは計算上は20分(1190秒)となるけど、相反則不軌の特性を考慮すると数時間となる。したがって、ISO100のフィルムの選択肢はなく、最低ISO400のフィルムを使って時間は1/4となり、計算上の露光時間は5分、相反則不軌を考慮して30分程度となる。

 なので、このぐらいまで暗くなると、Delta3200などのフィルムを使うのも考慮する必要がある。この場合、露光時間はISO400の1/8となるので、計算上の露光時間は40秒、相反則不軌を考慮しても2分程度に収まることになる。

 またEv=6の夜の室内では、Tri-X系統ではないISO400のフィルムを使うのが実際的だろう。ただし、昼間の撮影では1秒を切ってしまうので、ISO400フィルムを用いる場合には、NDフィルターで光量を落とす必要がある。

ピンホールカメラ(Zero 2000)が届いた

 ピンホールカメラが届いた。よく見るスタンダードタイプにレリーズのアダプターとフィルターのアダプターがついたもの。NDフィルターで露光時間が延ばせる。使うフィルムは120の6×6用。35mmフィルムで使うことも考えたけど、とりあえず1000円以内で買えるフィルムもあるようなので、まだ遊べる感じ。
 正式な仕様は、ピンホールが0.2mm、焦点距離25mm、F値138となっている。大きさは13cm x 8cm x 4.5cmで、普通のカメラと同じような大きさ。
 試し撮りしてみないと。