オリンパス シックス Pinhole試写

 オリンパス シクッスの試写。ピンホール自体は問題なかったけど、シャッター部分の穴が小さくて、最後の方のコマはケラれていた。特にシフトはシフトした分だけ写角が広がっていることを考慮していなかったので、ケラレが大きかった。シャッター部分の再制作が必要。最後の2コマはトリミングした。その前の2コマは、両面テープでとめているシャッター部分が動いたようだ。露光時間は1秒を切るものが多く、気分でシャッターを開けたけど、フィルムのラチチュードの広さでどうにかなった。

 最後から3コマ目は発掘中の昔造られた石の堤防。再利用するようだ。

オリンパス シックスのピンホール化

 Zero 6×9改造のWhite Glue待ちの間に、もう一つピンホールカメラを作ってみた。

 今回は昔の蛇腹カメラを改造してピンホールカメラにしてみた。改造するカメラは、既に実績がネットに載っていたオリンパス シックスをヤフオクで入手。ケースと送料込みで3500円ぐらいだった。(レンズはカビていた) とりあえず、レンズ、蛇腹、サポート金具と前蓋を取り外し、それにプラ板でレンズ板を作成。分解のネジのありかが分からず、力技となってしまった。

 焦点距離はそのままなら30mmぐらいだけど、少し引っ込めて24mm程度にレンズ板を置くことに。なのでピンホールの径は0.2mm、画角は118度ぐらい、F120でちょっと明るめ。シフトのホールは15mm上に付けたので仰角は32°ぐらい。重量は493gで木製に比べると重めになる。簡単に持ち運べるピンホールカメラとしてはこのあたりが限界だろう。センターのピンホールだけなら、Zero2000とほぼ同じ。違うところはシフトができることと、6×4.5が使えるところ。もともと6×4.5のフレームが着脱できるようになっている。

 HOLGAを改造するのであれば、こちらの方が母体としては良いと思う。HOLGAを使ってみて分かったことは、フィルムの装着が意外に難しいこと。こちらは下の止め金具は緩めることができるので楽そう。ちなみに、オリンパス シックスはレンズをはずしただけで、蛇腹付き焦点距離は65mmぐらいのピンホールができてしまう。標準レンズのファインダーが付いているので、センター部分は確認できる。

【追記 2025/02/02】写真のシャッターは深すぎてケラれてしまったので、取り外して、とりあえずマスキングテープで対応することに。

Zero 6×9のフィルムの巻き上げには注意が必要

 最初のZero 6×9で試写した時に、フィルムの脇が被っているコマがあった。この理由を調べてみた。

 ブローニ(120)のフィルムを手動で巻き上げる場合、裏面に印刷されたコマ番号を見て行う。このコマ番号の間隔を調べてみたところ、平均92.6mmだった。6×9の実画面サイズはJIS規格では56mmx82.6mmのようである。なのでコマの間には1cm程度の余裕があることになる。しかし、Zero 6×9の実画面は55.4mm x89.3mm程度。したがって、3.3mmの余裕しかないことになる。なので、ちょっと行き過ぎたりするとコマがかぶることになる。

 同様に6×6の場合、印刷されたコマ番号の間隔は63.5mm。これに比べzero 6×9の6×6設定の場合の実画面は55.4×59.6mm。ちなみにJISでは56x56mm。したがって、6×6の場合も3.9mmの余裕しかない。
 ちなみに、Zero2000は55.5×54.4でJIS規格より若干小さめで、コマかぶりの心配は無い。

 したがって、Zero 6×9ではフィルム巻き上げの時は、数字の中心が小窓のセンターに来るように注意する必要がある。ノートリミングにこだわる場合には、敷居板の内側にフエルト等を貼り、実画面を若干せまくする必要がある。

Zero 6×9用シフトホールの位置

市販品でのライズの角度は30°~40°程度のようだ。焦点距離20mmで15mm前後(仰角37°)、50mmで35mm前後(仰角35°)。Zero6x9は焦点距離40mmなので仰角35°では28mm上にピンホールが必要となる。

しかし、Zero6x9には制約がある。まず前面の板の厚さが7mmもあり、103°程度の画角でケラれないためには、7/tan(90-103/2)=8.8mmなので、半径9mm程度の穴が必要。次にフィルムのタテ方向の長さは55mmなので、中心から端までは27.5mmしかない。なので、最大で中心から18.5mmとなる。実際には、タテのシフトは中心から18mmの所に半径9mmの穴をあけた。したがって、仰角はatan(18/40)=24°程度。
ヨコ方向のシフトは6×7を想定して、フィルムが長くなる分(70-55)/2=7.5mmを加えて25mmとした。、仰角はatan(25/40)=32°程度。
タテとヨコで仕様が違うが、撮った写真ではわからないだろう。

板厚の影響は、あとから考えて2mmの座金を前面から埋め込んだので、5/tan(90-103/2)=6.3mmとなり、余裕ができた。

Zero 6×9にシフト用の穴をあけた

 ZeroImage社のピンホールカメラの唯一の不満はシフトのピンホールを付けた製品が無いこと。ということで、使い込まれたZero 6×9を入手したので、シフト用の穴をあけてみた。上のホールは18mm上、右のホールは25mm横。上側はフィルム端まで25mmしかないので、このあたりが限界。また前板が7mmぐらいあるので、ケラれないためには2cmぐらいの穴をあける必要がある。あけた穴にピンホール取り付けように、座金を2枚重ねたもの(2mm)を入れ込んでみてとりあえず、穴あけ終了。この座金の下にピンホールを貼る予定。これで、追加した2個の焦点距離もオリジナルと同じく40mmぐらいになる。0.25mmのピンホールを付けてF160。オリジナルには0.18mmが付いていてF220ぐらい。サビがきているが、とりあえずは使えそう。しかし、これも他に合わせ0.25mmに変更予定。画角は6×9で103°ぐらい、35mm換算で17mmぐらい。6×6だと画角90°ぐらいで、35mm換算で21mmぐらい。

 座金を埋め込むのはいいアイデアと思うが、シャッター機構はまだ思い浮かばない。特に上のホールは、メインのホールのシャッター機構が干渉するので、とりあえずはメンディングテープがシャッター代わりになる予定。

 Zero 6×9の重量は400gぐらい。ブローニのフィルムホルダーを改造することも考えていたが、やはり1kgを超えるピンホールカメラを使う頻度は少ないだろうから、改造はとりあえず中止。たぶんブローニ用はこれ一台あれば間に合うだろう。超広角はZero2000もあるし。

 Zeroのピンフォールレンズの張替えには、張替え可能な「White Glue」という接着剤が推奨ということでアマゾンで注文した。しかし、出荷元はカリフォルニアだったので、時間がかかりそう。後はこの接着剤待ち。

純自作4×5ピンホールカメラ 2号機

 ついでなので、焦点距離の長いのをもう一台作ってしまった。焦点距離は60mmぐらいと考えていたが結局67mmになっていた。ピンホールの大きさは0.3mmでF223と暗め。画角は97°ぐらいと、35mm換算で20mmぐらいと、よく見る広角の画面を期待。体重は291gで1号機からは100g程度増えた感じ。保管箱にしているダイソーのホームキーパ2200mlにぎりぎり入る大きさ。

純自作4×5ピンホールカメラ(試写・印画紙)

 とりあえず印画紙で試写してみた。印画紙なので露光時間がかかることは覚悟していたが、最初のコマが25分と出て、時間を持て余す。このコマ、根っこの中心部だけ写すつもりで70cmぐらいの所から撮ったのだけど、長さで倍、面積で4倍の範囲が写っていた。やはり120°の画角は広い。

2コマ目は撮影途中で日がさしてきたので、左側に光が入ったようだ。3コマ目は空があるので、日陰の部分が露光不足。やはり印画紙では同じEvの画面にしないと、露光過多と不足が起きる。

 三脚のネジがゆるゆるで、2コマ目からは三脚が使えず、直接置いて、2コマ目はタテのシフト、3コマ目と4コマ目はヨコのシフトを使ってみた。2コマ目では、像の足元40cm離れぐらいに置いてますが、120°の写角では遠くに見えてます。三脚のネジ受けはホルガで余っていたプラステックのものを接着した。なお、トリミングはしていない。

 最後のコマの絵馬は風で揺れてました。しかし、さすがに4×5、印画紙のピンホールでも揺れてない絵馬は原版では読めるのがありますね。真ん中の絵馬には「みんなが幸せでありますように 大谷選手がけがなくホームラン王がとれますように」とあります。

露光時間 ①22.5分 ②5分 ③38秒 ④6.5分
印画紙はKentmere VC select Glossy 8×10を4分割。ISO6で露光時間を計算。

35mm用ピンホールレンズ

 ついでに35mmフィルム用に、M型キャップにピンホールを付けたものを作成。サイズは0.2mm。焦点距離28mm程度なので、F140ぐらい。どんな感じか試し撮りしてみないと。シャッターが付いているので、感度が高いフィルムなら、数分の1秒の撮影も可能だ。

純自作4×5ピンホールカメラ(3日目)

 こういう感じでとりあえず完成。レンズを前蓋の後ろに貼る予定だったけど、穴の壁でケラレそうだったので前蓋の前に変更した。なので焦点距離は若干増えて46mmぐらい、画角は118°程度で120°には若干足りない。ピンホールサイズは0.25mmでF値はF184。前蓋は固定していないので、問題あったら取り替えることに。重さは207g、フィルムホルダー込で377g。やはり軽い。

【追記】このカメラの費用は材料費は2000円ぐらいだったけど、木材を加工する工作機械含めて用具が2万円ぐらいかかってしまった。(ノコではデコボコになってしまったので。)

純自作4×5ピンホールカメラ(2日目)

 今日は内側を黒のラッカーで塗装して、あとL字で補強して、とりあえず筐体は完成。フィルムホルダーがギチギチで入っているけど、正面側には光漏れがあるので、フエルトで遮光予定。本当はクッションテープでやりたいけど、隙間が全然ない。裏面はふさいだけど、正面の板ははずせる。残るはピンホールレンズとスイッチ関係。予定としては焦点距離44mm前後(画角120°ぐらい)、ピンホールの大きさ0.2mmF220。明日には終わりそうだ。

 重さは200gぐらいだった。中判のフィルムホルダーを使うと、どうしても1kg近くなってしまう。これぐらい重さになると、どうせ使わなくなるだろうから、中判の自作は気が乗らない。

純自作4×5ピンホールカメラ(1日目)

 注文していた工作機械が中国から一週間で届いてしまったので、あわててハンズマンに材料買いに行った。日本針穴協会にある設計図を参考に、とりあえずここまで完成。ライズ用のピンホールが付けられるように、3つの穴をあけている。フィルムホルダーとほぼ同じ重さの300gぐらいにおさまりそう。

 写真の右上は、接着した所を固定する治具。ハンズマンで一個300円程度。この材木、釘やネジでは割れてしまうので、ボンドで固定するしかない。でも結構強い接着力だ。 

127フィルム切り出し機とピンホールカメラ

 3Dプリンターで6×6のピンホールカメラが作れると、ちょっと手をいれるだけで、120フィルムから127フィルムやパーフォレーションなしの135フィルム(126用)の切り出し機も作れることになる。

自作ピンホールカメラと3Dプリンター

 ピンホールカメラを自作する場合、4×5のフィルムや印画紙用は、箱に穴をつければいいので案外簡単だ。問題は120のロールフィルムの場合だ。フィルムの巻き上げ機構がネックになってしまう。多くの場合、ホルガを改造するか、中判カメラのロールフィルムホールダーを利用することになる。

 ホルガの場合は、基本は6×6の画角で、30mm程度の焦点距離になってしまう。6×6で画角を120°程度とるためには、20~25mm程度の焦点距離が必要だ。これを変えようとした場合は、内部をいじる必要が出てきて、結構大変な作業となる。そして、中判のフィルムホルダーで問題となるのはその重量。重量が1kgを超えてしまう。ホルガ改造品だと300gぐらいので大きな違いだ。

 そこで、日本針穴協会で紹介されているのが3Dプリンターを使ったピンホールカメラの作成。ここでも問題となるのが巻き上げ機構だけど、ホルガの巻き上げトグルを再現すればよいわけだ。3Dプリンターの場合の問題は、設計図ができたとしても、プリント時間が外枠1品だけで10時間ぐらいかかるらしい。しかし、欲しい機能がついたカメラがすぐにできてしまうのは魅力的だ。また一度できてしまうと、改造もかんたんだ。価格も7万円程度で、木製のピンホールカメラを買うと思えばそんなに高くはない。

 こちらはすでに8年まえの記事ですが、アップされているデータを用いた、3Dプリンターでのピンホールカメラの制作例が出ています。

 とりあえずは、木工でできる、ライズ用の穴もついた4×5のピンホールカメラを作ってみる予定。しかし、のこではまっすぐ切れないので、木工用機械の到着待ち。